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2021 年度 実績報告書

大気中微粒子曝露による神経炎症を介した脳梗塞の予後悪化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20J10103
研究機関広島大学

研究代表者

田中 美樹  広島大学, 統合生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
キーワード脳梗塞 / PM2.5 / 相加的神経炎症 / ミクログリア / AhR
研究実績の概要

2021年度は,PM2.5曝露による脳梗塞予後の悪化について,①PAHs-AhR経路を介した神経炎症,および②脳虚血後の炎症性合併症である脳浮腫の寄与を示すことを目指し,研究を行なった。
①これまでにPM2.5曝露による脳梗塞予後悪化には,PM2.5に含まれる多環芳香族炭化水素(PAHs)による神経炎症惹起が重要である可能性を示した。詳細なメカニズムを解明すべく,PAHsの受容体である芳香族炭化水素受容体(AhR)に着目した。8-12週齢の雄性C57BL/6JJc1マウス(AhR-WT)およびAhR遺伝子ノックアウトマウス(AhR-KO)を用いて,PM2.5(100 μg/mosue/day)を7日間経鼻曝露し,脳虚血を誘導した。虚血7日後までRortarod testによりマウスの運動能力を測定した。その結果,AhR-WTマウスではPM2.5曝露により虚血1日後の運動能が悪化したが,AhR-KOマウスでは悪化が認められなかった。これにより,PM2.5による虚血後の運動機能悪化にPAHs-AhR経路が寄与することが示された。
②神経炎症惹起による運動能力悪化について,脳浮腫に着目し解析した。脳浮腫は,血液脳関門のバリア機能低下により生じる。過剰量の水分が脳実質へ蓄積するために脳体積が膨大化し,頭蓋内圧が亢進することで脳機能が低下する。よって,PM2.5による神経炎症と虚血後の神経炎症の相加作用により脳浮腫が増悪することで運動機能が低下する,との仮説を立てた。8-12週齢の雄性ICRマウスにPM2.5を7日間経鼻曝露し,脳虚血を誘導した。核磁気共鳴画像(MRI)の撮像およびTTC染色を同一マウス個体において実施し,各画像を重ね合わせることにより脳浮腫領域を評価した。その結果,Veh曝露マウスに比べてPM2.5曝露マウスでは,虚血1,3日後の脳浮腫領域が有意に増加した。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 微小粒子状物質(PM2.5)曝露による虚血性炎症の亢進と脳梗塞予後の増悪2021

    • 著者名/発表者名
      田中美樹,大黑亜美,鍋谷悠,奥田知明,伊藤康一,石原康宏
    • 学会等名
      第48回日本毒性学会学術年会

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公開日: 2022-12-28  

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