当該年度において,電界を印加による火炎伝播に対する影響について実験及び数値計算をもちいたデータ取得と考察を行った.実験においては,電源装置の変更したことによって正負及び交流での電界を印加可能となった.また,放射温度計によるガラス温度の管理が可能となったことにで計測誤差が低下したことによって,異なる実験条件における傾向ををより正しく計測できるようになった..PIV(粒子速度相関法)を用いた流動場の可視化により,ポテンシャル流れが形成されていることを確認した.また,分光計測を行い,マイナスからプラスに電界を変化させるほど水蒸気の発光強度が強くなることがわかった. 数値計算については,オープンソースの反応動力学計算コードであるCanteraを改良して,電界の印加を考慮した1次元平面伝播火炎のシミュレーションを行った.電界の印加による火炎形状の変化について考察を行った. 前年度にはCOVID19による学会の延期に伴い発表できなかった,NRPD(ナノ秒パルス繰り返し放電)による点火の0次元解析について学会にて発表し,現在論文誌に投稿中である.火炎伝播に対する電界の印加についても,国際学会にて発表を行い,数値計算と合わせた考察を持って論文誌に投稿する予定である.本年度も昨年に引き続きCOVID19による行動制限があったが,オンラインでの作業を活用することで期待どおりに研究が進行することができた.
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