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2020 年度 実績報告書

小細胞肺がんの悪性化における細胞接着分子CADM1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20J12314
研究機関東京大学

研究代表者

舩城 桐子  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
キーワード小細胞肺がん / 細胞接着分子
研究実績の概要

本研究は、小細胞肺がん(Small cell lung cancer: SCLC)の悪性化に寄与する細胞接着分子CADM1(Cell adhesion molecule 1)の機能解析を目的として行った。研究代表者は免疫組織化学を用いて、CADM1がSCLC症例に高発現し、その発現とリンパ節転移が相関することを明らかにした。また共免疫沈降法を用いて、CADM1が細胞内領域の4.1タンパク質結合モチーフを介して4.1Rと直接結合し、さらに4.1Rの膜局在がCADM1に依存することを明らかにした。またヒトSCLC症例28例を用いて、CADM1と4.1Rの発現と局在を、免疫組織化学により確認したところ、4.1Rの発現は全てのSCLC症例に認められ、4.1Rの細胞膜局在は、CADM1の発現と有意な相関が認められた。さらにCADM1が陽性かつ4.1Rが膜局在を示す症例において、それ以外の症例と比較して有意に病理ステージが高かった。このことから、SCLCではCADM1が4.1Rを細胞膜にリクルートし、CADM1と4.1Rとの複合体がSCLCの悪性化に寄与していることが示された。次に、SCLC モデルマウスとして確立されているRb1/Trp53 double flox マウス(RPマウス)にCadm1 floxマウスを交配したRb1/Trp53/Cadm1 triple floxマウス(RPCマウス)を作製し、Cre発現アデノウイルスを経気道的に肺へ投与してSCLCを発症させ、その病態およびマウスの生存期間について比較を行った。その結果、RPマウスと比較してRPCマウスの生存期間が有意に長く、またRPCマウスにおけるリンパ節転移数が有意に少なかった。これはヒトSCLC症例において得られた知見を支持するものであり、CADM1がSCLCの増殖およびリンパ節転移を促進することが示された。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] CADM1 promotes malignant features of small-cell lung cancer by recruiting 4.1R to the plasma membrane2021

    • 著者名/発表者名
      Funaki Toko、Ito Takeshi、Tanei Zen-ichi、Goto Akiteru、Niki Toshiro、Matsubara Daisuke、Murakami Yoshinori
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 534 ページ: 172~178

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2020.11.121

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 小細胞肺がんの悪性化における細胞接着分子CADM1の機能解析2020

    • 著者名/発表者名
      舩城桐子、伊東剛、村上善則
    • 学会等名
      第79回日本癌学会学術総会

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公開日: 2021-12-27  

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