本年度は、反応性化学物質である重合性モノマーのアクリル酸メチル(MA)を対象とした反応解析を主に実施した。MAが空気中の酸素と引き起こす自動酸化反応に関する純理論的な詳細反応モデルを構築し、反応生成物である各種過酸化物の蓄積をシミュレーションした。本結果から下記の課題を見出した。 詳細反応モデルの精度を向上させるために、反応速度定数の算出で使用する量子化学計算における計算レベルをより高度な理論に基づくものを採用する必要があることが分かった。また、モデル検証のための定量実験結果を取得する必要がある。
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