研究課題/領域番号 |
20J20883
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
CHENG Zixin 北海道大学, 農学院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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キーワード | genitalia / gynosome / homology / Psocoptera / micro CT / muscle |
研究実績の概要 |
【内容】(1)北海道と神戸に現地調査を行い、多種のチャタテムシのサンプルを採取した。採取したチャタテムシの飼育も同時に行い、メスとオスの交尾状態を観察し、交尾状態の雌雄交尾器標本を作り、Spring-8でμCTの写真を撮るため準備する。(2)三つ亜目から7種類の雌交尾器の3D構築を完成し、交尾器と関連する肌肉は21種を見つかった。それに基づいて、チャタテムシと完全変態昆虫の雌交尾器の各構造と関連する筋肉の相同性を比較し、チャタテムシ雌交尾器の筋肉システムを構築できた。(2)トリカエチャタテの非交尾状態の交尾器および交尾状態の雌ペニスの3D画像を作成した。 得られた3D 画像を前に作成した同じ亜目のほかの三種のチャタテムシのと比較し、トリカエチャタテ雌交尾器の各構造が推定された。そして、雌ペニスの出す及び戻す機能と関連する二つの筋肉を発見された。相同性ある肌肉はも近縁種の出す機能を持っていないプレペニスに発見された。だから、筋肉の進化は、関連する機能の形成に先行したと推測された。 【意義 重要性】(1)広範の3D 構築作業が完了し、チャタテムシの雌交尾器形態の理解を向上させるた。(2)チャタテムシ雌交尾器の筋肉システムが構築され、将来の関連研究の基礎を提供する。(3)チャタテムシ雌交尾器の各構造と関連する筋肉は完全変態昆虫のと相同性を解明し、完全変態昆虫の進化に関する新しいアイデアを提供した。(4)トリカエチャタテの雌交尾器の各構造が確定された。雌ペニス、プリペニスおよび雌ペニスの収縮を制御する一対の筋肉の系統樹上の位置を比較することにより、筋肉の進化がそれらの機能の形成に先行することがわかり、筋肉の進化について新しい方向を提供した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウイルスの影響で、国際昆虫学会(フィンランド)の参加はキャンセルしました。 多くの学会や野外調査が影響を受けていますが、以前の研究室で保持されていたデータを使用して、3D構築と論文の進度にそれほど影響はありません。
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今後の研究の推進方策 |
(1)現地調査と標本作成を引き続き、SPring-8でμCTの撮影をする。 (2)トリカエチャタテの交尾および未交尾状態の3D構築画像を作成し、各構造と関連する筋肉の機能を解明し、具体的な交尾過程を復元する。 (3)チャタテムシの雌交尾器を総合的に分析し、D論を完成する。
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