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2022 年度 実績報告書

強化学習を応用した育種計画を最適化するフレームワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20J21231
研究機関東京大学

研究代表者

濱崎 甲資  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
キーワード育種 / 育種計画 / 選抜基準 / 最適化 / ゲノミック予測 / ゲノミック選抜 / 長期的戦略 / 後代分散
研究実績の概要

ゲノム情報から作物の表現型を予測し、その予測値に基づき選抜を行うゲノミック選抜が近年注目を浴びている。しかし従来のゲノミック選抜では、単に「予測値の高いものを選ぶ」戦略が用いられることが多く、世代を重ねるごとに育種集団内で変異が固定され多様性が失われることが多かった。そのため本研究では、こうした短期的に有利な戦略ではなく、「中・長期的な」戦略(5~10世代)において、与えられた育種集団のマーカー遺伝子型・表現型情報から、「最適な」遺伝子型を得るためのシステムの構築を行った。ここでの「最適な」遺伝子型とは、決まった世代の後に得られる最も遺伝的能力が高い遺伝子型(系統)を指す。これにより,これまでの育種家が経験的に行ってきた「育種の最適化」を客観的手法で実現し、遺伝的改良程度が最大になるように交雑・選抜(各交配組に対する次世代個体数)を最適化する枠組みの実現を目指した。
具体的な実績としては、既存の選抜基準を選抜だけでなく、交配戦略の一つである各交配親に割り当てる次世代個体数の決定に応用し、さらにどの選抜基準をどれだけ重要視するか、ということについて最適化を行った。また、こうした既存の選抜基準のアップグレードにとどまらず、交配後代の遺伝分散も各交配組の次世代個体数の決定に利用した。これにより、より長期的な育種に有効な交配組を重視することが可能となり、結果として、真のマーカー効果を想定した場合には、最適化を行わず次世代個体を等しく割り当てる時と比較して、最終的に作出される品種の遺伝的能力が安定的かつ飛躍的に向上することを示した。同内容はすでに国際学会の招待講演にて発表されているほか、国内学会においては優秀発表賞も受賞した。また、現在は投稿論文をTheoretical and Applied Genetics誌に投稿中である。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Simulation-based future-oriented strategy can optimize decision making in a breeding program2023

    • 著者名/発表者名
      Hamazaki Kosuke、Iwata Hiroyoshi
    • 雑誌名

      bioRxiv

      巻: 2023.01.25.525616 ページ: 1 - 28

    • DOI

      10.1101/2023.01.25.525616

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 遺伝的背景に依存する効果をもつ原因遺伝子の検出に効果的な新規 GWAS 手法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      濱崎甲資, 岩田洋佳, Tristan Mary-Huard
    • 学会等名
      日本育種学会 第143回講演会
  • [学会発表] 後代の予測育種価に基づく交配組合せの選択:アカジソ複数F3集団を用いた交配計画への応用2023

    • 著者名/発表者名
      木下青, 櫻井建吾, 濱崎甲資, 陳泰伸, 津坂宜宏, 櫻井美希, 黒沢輝枝, 白澤健太, 磯部祥子, 岩田洋佳
    • 学会等名
      日本育種学会 第143回講演会
  • [学会発表] Future-oriented strategy via simulations optimizes breeding schemes with selection indices2022

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Hamazaki and Hiroyoshi Iwata
    • 学会等名
      The 5th International Conference on Econometrics and Statistics (EcoSta 2022)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Bayesian optimization of multivariate genomic prediction models based on secondary traits for improved accuracy gains and phenotyping costs2022

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Hamazaki
    • 学会等名
      iTHEMS Biology Seminar, RIKEN
    • 招待講演
  • [学会発表] 未来志向のシミュレーションに基づく育種計画における交配戦略の最適化2022

    • 著者名/発表者名
      濱崎甲資, 岩田洋佳
    • 学会等名
      日本育種学会 第142回講演会
  • [備考] Kosuke Hamazaki's website

    • URL

      https://sites.google.com/view/kosukehamazaki/

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公開日: 2023-12-25  

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