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2022 年度 実績報告書

次世代ガンマ線望遠鏡CTAを用いた系内宇宙線加速起源の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20J21480
研究機関京都大学

研究代表者

岡 知彦  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
キーワード宇宙線
研究実績の概要

本研究において、天の川銀河系内の超新星残骸が1ペタ電子ボルトまでの宇宙線の生成源であるかを高エネルギーガンマ線観測から探索するため、現行のMAGICガンマ線望遠鏡を用いた天体観測、および、次世代TeVガンマ線天文台CTAの開発を進めた。
当該年度は、超新星残骸の最大加速エネルギーの時間発展という点についてより理解を深めるべく、昨年度までに開発し個別天体への適応に成功した粒子スペクトルモデルを、他天体への適応することを試みた。新たに適応した2天体(超新星残骸G106.3+2.7、および、G335.2+0.1)において、そのモデルが適応可能であることを新たに発見し、それらの天体の周辺の高密ガス領域におけるガンマ線放射の起源が、過去に超新星残骸で加速され逃走した宇宙線陽子によるものだと結論づけた。さらに、このモデリング結果は、調査した3つの超新星残骸全てで過去に1ペタ電子ボルトまで宇宙線を加速していたことを示しており、その生成量は地球での当エネルギー帯域の宇宙線測定量と一致することも発見した。これらは、PeVまでの宇宙線起源は超新星残骸であるというパラダイムを強く裏付ける結果となっており、発見から100年間以上たった今なお未解明であった宇宙線起源の解明に重要な進展を与えるものになった。上記の研究と並行して開発を進めた次世代ガンマ線望遠鏡CTAの観測により、さらにそのモデルパラメータに対する強い制限を得られるという示唆も得ている。
上記の結果は博士論文として、またその一部はすでに学術論文としてまとめ、公開している。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] MAGIC observations provide compelling evidence of hadronic multi-TeV emission from the putative PeVatron SNR G106.3+2.72023

    • 著者名/発表者名
      MAGIC Collaboration: H. Abe, T. Oka et al., (他215名)
    • 雑誌名

      Astronomy & Astrophysics

      巻: 671 ページ: A12~A12

    • DOI

      10.1051/0004-6361/202244931

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Gamma-ray observations in the vicinity of supernova remnants G106.3+2.7 and HB92023

    • 著者名/発表者名
      岡 知彦
    • 学会等名
      The extreme Universe viewed in very-high-energy gamma rays 2022
  • [学会発表] PeV宇宙線起源探査に向けた超新星残骸G106.3+2.7とHB9の観測2023

    • 著者名/発表者名
      岡 知彦
    • 学会等名
      第22回高宇連研究会

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公開日: 2023-12-25  

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