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2022 年度 実績報告書

思想史/社会運動史としての戦後考古学 1945~1975

研究課題

研究課題/領域番号 20J21828
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 健吾  東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
キーワード文化財保存運動 / メタヒストリー / 考古学史 / 文化財行政 / 歴史科学運動 / 革新自治体 / 自治体史
研究実績の概要

一昨年・昨年度と比べて、コロナ禍の制限は緩和されたが、研究スケジュールへの狂いは残っている。業績の公表のペースの乱れやオーラル・ヒストリーの困難さなどの面で影響が残ったことは否めない。
そのような状況を前提に研究の状況を記していく。第一に、日本中世史家・黒田俊雄の文化財保存運動や自治体史編纂への参画とその背景にあった思想について、自身が研究する文化財保存運動団体「乙訓の文化遺産を守る会」の会誌に投稿、また関西圏を拠点とする日本思想史研究会(京都)で報告した。長く追究しているテーマであり、現在査読論文を執筆中である。
第二に京都大学の考古学者・小林行雄が戦後の考古学の学問的地位の向上のなかで如何に考古学的な学智からの一般史叙述を生み出したのかについて、歴史論研究会・史学会日本近現代史部会で報告した。考古学の学問的地位向上とそれによる一般史叙述の発生という問題意識は戦後歴史学の展開を考えるうえで重要なのだが管見の限り研究は乏しく、大きな成果と言える。現在論文化を計画中である。
このほか、月刊の考古学専門誌『考古学ジャーナル』への寄稿で革新自治体と文化財保存運動の関係性を論じたり、自身と研究分野が近い高田雅士著『戦後日本の文化運動と歴史叙述―地域のなかの国民的歴史学運動』の書評の掲載が決定するなど全体に前の二年度と比べて量的に業績が出た年度にはなったが、2本目の査読論文の投稿・掲載はできておらず、学位論文の完成も遅れている。自己のスケジュール管理の未熟もあるが、調査の困難な時日が続いたこともあり、期日通りの学位論文完成は難しかった。時局がポストコロナに向かう中で博士論文の完成を急ぎたい。また、自身の知見への活用として平成期の日本政治思想史や保守運動に大きな影響を与えた坂本多加雄に関わる講演を委託されたことを特記する。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 高田雅士著『戦後日本の文化運動と歴史叙述―地域のなかの国民的歴史学運動』2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 雑誌名

      『史学雑誌』

      巻: ー ページ: ―

  • [雑誌論文] ニューレフトと行革の間に-考古学から見た戦後史を求めて2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 雑誌名

      考古学ジャーナル

      巻: 774 ページ: 53-57

  • [雑誌論文] 「運動としての地域史」再考へ向けてー黒田俊雄と乙文に寄せてー2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 雑誌名

      乙訓文化遺産

      巻: 26 ページ: 10-16

  • [学会発表] 地域史を作る…黒田俊雄から見る国民的歴史学運動の「後史」2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 学会等名
      日本思想史研究会(京都)
  • [学会発表] 「考古学が歴史学であるために」―小林行雄と戦後日本の国家起源論2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 学会等名
      第120回史学会日本史近現代史部会
  • [学会発表] 菜の花は薹が立ってから花が咲いたのか?ー坂本多加雄と「土曜会」2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 学会等名
      「日本文明」研究フォーラム/学習院大学大学院政治学研究科共催 坂本多加雄没後20年記念シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 人種論と国家論の間で…小林行雄と「戦後考古学」の確立2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木健吾
    • 学会等名
      歴史論研究会

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公開日: 2023-12-25  

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