本研究の肝である、NGC253中心部に対するALMA望遠鏡の分光撮像観測プロジェクトALCHEMIのデータ解析が進み、複数の共著論文として発表した。一方で宇宙線イオン化度を測定する上で不可欠なOH+/H2O+の直接観測については、筆頭提案者としての観測提案が継続プロジェクトとしてcycle 9でも引き続き採択された。Band 9/10という、天候条件の制約から観測時間が限られる周波数帯ながら、一部観測が実行されデータ解析を進めた。また、2022年度末から2023年度初頭にかけて、野辺山45m望遠鏡による観測を実施し得られた、オリオンA領域の分光撮像データについても、水素再結合性強度と星形成率の関係性について解析を進めた。これはNGC253中心部における星形成率を求めるための信頼できる手法を確立するものである。ALMAおよび野辺山45m望遠鏡で得られた解析結果については、論文にまとめ査読誌に投稿準備中である。
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