本年度は、バイオインフォマティクス分野におけるデータ解析の再現性とユーザビリティを向上させることを目的として、Sapporoシステム、Yevisシステムと連携を強化し、および新たに開発したTonkazシステムの連携と機能拡張に注力しました。これらのシステムにより、ワークフローの効率的な実行や共有が実現され、更に、解析結果の再現性を自動評価するための新しい指標が提案されました。 Tonkazシステムでは、リード数、マッピング率、変異頻度などの生物学的特徴値を用いて、結果の再現性を評価することを基本としています。実際の研究プロジェクトで使用されているワークフローやバイオインフォマティクス分野でよく遭遇するユースケースを用いた実験を通じて、提案された指標に基づく自動評価が可能であることを確認しました。 Sapporo、Yevis、Tonkazの3つのシステムを実世界で運用し、それぞれの機能や性能を詳細に検証しました。その結果、バイオインフォマティクス分野における再現性の問題に対して、より緻密な評価が可能となり、再現性に関する議論の進展に寄与しました。また、これらのシステムに関する論文を執筆し、海外誌に投稿することで、国際的な研究コミュニティとの情報交換や共同研究の展開を試みました。本研究で開発したシステムや手法が、バイオインフォマティクス分野におけるデータ解析の再現性とユーザビリティの向上に貢献し、今後の研究活動やデータ解析の効率化に役立つことが期待されます。
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