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2022 年度 実績報告書

免疫抑制エフェクターを介したファイトプラズマの昆虫媒介機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20J23168
研究機関東京大学

研究代表者

徳田 遼佑  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
キーワードファイトプラズマ / 媒介昆虫 / ファイロジェン / 水平伝播
研究実績の概要

本研究では、ファイトプラズマが分泌するエフェクタータンパク質によって昆虫の免疫反応が抑制されている可能性を考え、そのようなエフェクターの探索と機能解析を行うことを目的としている。
本年度は、免疫抑制エフェクタータンパク質の機能解析に用いるヨコバイの虫体内注射系を確立した。
加えて、植物体内でファイトプラズマが分泌し、昆虫誘引や葉化誘導に関わるファイロジェンというエフェクターの進化について解析を行った。遺伝子の水平伝播は、同一種間あるいは異種間で世代とは無関係に遺伝子が授受される現象で、多くの生物の進化に重要な役割を果たしている。これまでに、ファイロジェンは種間で水平伝播している可能性が示唆されていたが、水平伝播機構については明らかになっていなかった。そこで、新規ゲノム解読を行った3系統を含めた6種17系統のファイトプラズマゲノムからファイロジェン周辺配列を同定したところ、ほとんどの系統がpotential mobile unit (PMU)と呼ばれる転移可能と推測されるクラスターに座乗していることが明らかになった。また、ファイロジェン座乗PMUのシンテニーを比較したところ、2つのタイプに区別でき、それらは系統解析によるファイロジェンのグループ分けと一致することが明らかになった。以上の結果より、PMUがファイトプラズマ種間におけるファイロジェンの水平伝播に深く関与することが示唆された。今後、この研究は様々なエフェクターの進化機構を解明する際に役立つと考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Complete genome sequence of a novel polerovirus infecting Cynanchum rostellatum.2023

    • 著者名/発表者名
      Tokuda R., Watanabe K., Koinuma H., Okano Y., Nijo T., Yamamoto T., Suzuki M., Maejima K., Namba S., Yamaji Y.
    • 雑誌名

      Archives of Virology

      巻: 168 ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00705-022-05625-1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Potential mobile units drive the horizontal transfer of phytoplasma effector phyllogen genes.2023

    • 著者名/発表者名
      Tokuda R., Iwabuchi N., Kitazawa Y., Nijo T., Suzuki M., Maejima K., Oshima K., Namba S., Yamaji Y.
    • 雑誌名

      Frontiers in Genetics

      巻: - ページ: -

    • 査読あり
  • [学会発表] 全ゲノム情報の比較に基づくファイトプラズマの種内近縁性の評価2023

    • 著者名/発表者名
      徳田遼佑・岩渕望・二條貴通・北沢優悟・鈴木誠人・前島健作・大島研郎・難波成任・山次康幸
    • 学会等名
      令和5年度日本植物病理学会大会

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公開日: 2023-12-25  

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