研究実績の概要 |
昨年度はKiller cell immunoglobulin-like receptor(KIR)遺伝子のタイピング法の開発に向け、全ゲノムシークエンス(Whole genome sequencing, WGS)データを用いて全17KIR遺伝子のコピー数、アレル、ハプロタイプ構造を予測する手法を確立した。さらに同開発手法を用いて、日本人約2000人のハプロタイプを決定した。本年度はその情報を用いて、全てのハプロタイプに共通するKIR遺伝子のインターバル配列を計算機科学的手法で予測し、タイピングに用いる、各KIR遺伝子特異的なPCRプライマーの配列を策定した。 現在上記手法でKIR遺伝子多型を決定した日本人サンプルをコントロールとしてプライマーの検証を行っており、ロングリードシーケンサーによるシーケンス方法を確立する見込みである。ロングリードシーケンサーを用いればKIR遺伝子配列を1本のシーケンスリードとして得ることができ、KIRアレルを高精度に決定することが可能となる。
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