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2020 年度 実績報告書

メラノコルチン受容体発現神経細胞の形態変容と肥満発症の連関機構

研究課題

研究課題/領域番号 20J40056
研究機関名古屋大学

研究代表者

大屋 愛実  名古屋大学, 医学系研究科, 特別研究員(RPD)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
キーワード生理学 / 代謝調節 / メラノコルチン / 摂食制御 / 肥満
研究実績の概要

飽食と高齢化が進む現代において、加齢による肥満の発症機構の解明は重要な課題である。加齢性肥満の発症の原因の一つとして代謝量の減少が考えられるが、加齢による代謝量の低下メカニズムは明らかにされていない。研究代表者のこれまでの研究から、加齢に伴い褐色脂肪の熱産生反応が減弱することがわかった。また、褐色脂肪における熱産生を制御する視床下部背内側部には4型メラノコルチン受容体(MC4R)が発現しており、メラノコルチンに対する感受性が加齢と共に弱まることを明らかにした。以上の結果から、褐色脂肪における熱産生を制御する神経回路が、加齢によって変容している可能性が示唆された。
次に、研究代表者らが独自に作製した抗MC4R特異的抗体を用いて免疫組織染色を行うと、視床下部背内側部の神経細胞の特定の細胞内構造にMC4Rが局在し、加齢に伴いMC4R陽性の細胞内構造が変容していた。
遺伝子改変動物を用いてMC4R遺伝子プロモーター下でCreを発現させ、視床下部背内側部のMC4R発現神経細胞選択的にMC4Rが局在する細胞内構造を減少させたところ、コントロール群と比較して代謝量が減少していた。また、体重と体脂肪率は増加し、肥満傾向となることがわかった。視床下部背内側部だけでなく、視床下部室傍核においてもMC4Rの発現は確認されており、主に摂食を制御することがわかっている。視床下部室傍核および背内側部の両方においてMC4R発現神経細胞選択的に特定の細胞内構造を減少させたところ、視床下部背内側部だけで減少させた時と比較して摂食量が増加し、さらに体重と体脂肪率が増加することが分かった。
今後はMC4R陽性細胞内構造の加齢による変容を人為的に抑制した際の、体重・体脂肪率・摂食量および代謝量の変化を観察する。また、これまでに作成したサンプルを用いて遺伝子解析を行い、加齢性肥満発症に関与する因子の同定を目指す。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Combi-CRISPR: combination of NHEJ and HDR provides efficient and precise plasmid-based knock-ins in mice and rats2020

    • 著者名/発表者名
      Yoshimi Kazuto、Oka Yuichiro、Miyasaka Yoshiki、Kotani Yuko、Yasumura Misato、Uno Yoshihiro、Hattori Kosuke、Tanigawa Arisa、Sato Makoto、Oya Manami、Nakamura Kazuhiro、Matsushita Natsuki、Kobayashi Kazuto、Mashimo Tomoji
    • 雑誌名

      Human Genetics

      巻: 140 ページ: 277~287

    • DOI

      10.1007/s00439-020-02198-4

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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