研究課題/領域番号 |
20K00040
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
|
研究機関 | 甲南大学 (2023) 高知県立大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
吉川 孝 甲南大学, 文学部, 教授 (20453219)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ポルノグラフィ / 倫理学 / 現象学 / 性的モノ化 / ブルーフィルム |
研究成果の概要 |
日本のハードコアポルノにおいて、女性を中心とする登場人物がどのようなモノ化されており、どのような意味で倫理的な問題を含んでいるのかが検討された。その際には、マッキノンやドウォーキンなどのラディカルフェミニズムの議論やそれに影響を受けたポルノの哲学の議論を手がかりにされた。そうした検討によって明らかになるのは、「性的モノ化」が検討を導くような「見方(ヴィジョン」)としては有効であり、そのような観点から性表現を分析する意義は明らかであるが、しかし、「ポルノグラフィはモノ化しているゆえに悪い」などの一般的な主張を展開することはできないということである。
|
自由記述の分野 |
倫理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性表現は、猥褻なものや性差別的なものとして否定的に評価され、法的な検閲の対象になることもある。しかし、そうした表現は、差別や抑圧の記録であったり、多様なジェンダーやセクシュアリティの人たちの性的な自己理解の手がかりであったりと、社会的な意義もある。本研究はそうした論点を明らかにすることができた。
|