研究課題/領域番号 |
20K00071
|
研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
嶺崎 寛子 成蹊大学, 文学部, 准教授 (50632775)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 国際NGO / 宗教 / 支援 / グローバル化 / ジェンダー / アフマディーヤ |
研究実績の概要 |
パンデミックにより科研費の執行ができなかったため、今年度は直接的に本科研と関連する研究成果を出版することは困難だった。来年度以降の課題としたい。 しかしながら、本科研にも有用な視角を養うべく、田中雅一・嶺崎寛子共編著『ジェンダー暴力の文化人類学』を出版した。これにより、世界各地のジェンダー暴力を構造的視点および当事者や現地社会などのミクロな視点の双方から捉えた。これは本科研の対象である、国際宗教NGOを調査するうえでも欠かせない視角である。ジェンダー暴力の理論化をおこなうことで、ジェンダー暴力が作用する具体的な場のひとつとして国際宗教NGOの支援現場を見ていく準備ができた。
また、パンデミックで調査ができない間、ラポールの維持と形成に努め、将来の研究に必要な人脈を維持しまた形成するとともに、パンデミック下の支援の全体的な潮流についても予備的調査を行った。これは今後の研究の展開に資することとなるだろう。合わせて調査予定地域の新型コロナウイルスの感染状況、政府の対策、入国基準などにつき、情報収集を行っていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの世界的な流行により、予定していた調査が全く行えず、インタビュー等の参与観察も実施できなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染爆発の収束を待って、予定していた地域で予定していた内容のフィールド調査を行う。 研究を遂行する上で最大の障害となるのは新型コロナウイルスのパンデミックであり、このパンデミックが収束しないことには、海外のフィールド調査に行くことができない。パンデミックという外部的かつ、代表者が関与できないやむをえない事情により、研究が滞っているというのが現実である。 しかし闇雲にフィールド調査に行き、結果的に感染を拡大させることは研究倫理上も許されない。従ってパンデミックの収束を待ち、その間にできることとして関連資料や文書を読み込み、調査に備え、調査のグランドデザインを考えるなど、次の一手のための準備を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスのパンデミックのため、当初予定していた海外におけるフィールド調査ができなかったため。 当初の計画通り、次年度使用額はパンデミック終了後にフィールド調査のため使用する。
|