研究課題/領域番号 |
20K00088
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
赤江 達也 関西学院大学, 社会学部, 教授 (30823819)
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研究分担者 |
大澤 絢子 東北大学, 国際文化研究科, JSPS特別研究員(PD) (50816816)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 宗教雑誌 / メディア / 大正 / 求道者 / 宗教家 / 仏教 / キリスト教 / 宗教文学 |
研究実績の概要 |
2022年度は、大正期を中心に独立系宗教者、および宗教系作家・評論家たちの出版活動の資料を収集・分類し、既成教団の内外に広がる「宗教的なもの」に関する検討を行い、①研究成果の公表、②関連領域の研究者との意見交換を行った。 ①研究分担者の大澤絢子は、修養言説と宗教に関する書籍を刊行した(『「修養」の日本近代──自分磨きの150年をたどる』NHK出版、2022年8月)。また、親鸞像と日蓮像に関する研究成果を発表し(「宗祖と戦争──悶える親鸞と戦う日蓮」仏教文学会4月例会シンポジウム2022年4月、「演じられた教祖──福地桜痴『日蓮記』に見る日蓮歌舞伎の近代」『近代仏教』第29号、2022年5月など)、仏教婦人会に関する報告を行った(「仏教婦人の肖像―九條武子の短歌と教化」日本学研究会第4回学術大会、2023年2月)。 研究代表者の赤江達也は、教団外の宗教思想運動に関する論文を発表した(「「無教会主義」の波紋──内村鑑三から塚本虎二へ」『現代と親鸞』第46号、2022年6月、「内村鑑三と「二つのJ」──キリスト教ナショナリズムの系譜」『思想』第1179号、2022年7月、「新約聖書を語りなおす――塚本虎二による口語訳プロジェクト」『ことばの力』キリスト新聞社、2023年3月など)。 ②大正期の新聞小説と仏教や「自由宗教家」に関する研究会を計2回、公開研究会を1回開催した(2022年10月1日)。 また、近代日本の仏教と文学をテーマに国際シンポジウムを開催した(2023年2月)。 上記の活動と並行して、最終年度である2022年度は総括的な作業を行い、「メディア宗教」概念にもとづく近代日本の「宗教的ランドスケープ」の見取り図の整備を行った。今後は、大正期の宗教的教養とジェンダーという視点から「メディア宗教」を総体的に把握するための共同研究を展開する(研究課題23K00080)。
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