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2023 年度 研究成果報告書

『葉隠』の武士道における忠誠の再検討―「誠実」をめぐる日本倫理思想史学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K00100
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01040:思想史関連
研究機関山口大学

研究代表者

栗原 剛  山口大学, 人文学部, 准教授 (50422358)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード葉隠 / 誠実
研究成果の概要

本研究は、近世日本の代表的武士道書『葉隠』における「忠誠」の倫理が、主君や国家のためにいつでも迷いなく死することの要請であったと同時に、生きて自らの職責を全うすることの要請でもあったことの意味を、問うたものである。結果、そこにある矛盾の深さが再認識されたとともに、この矛盾が、儒学など同時代の日本思想においても求められた、かけがえない他者および自己に対する「誠実」とは何かという、より普遍的な問題の解きがたさに通じていることも見通された。

自由記述の分野

人文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

『葉隠』の説く武士道については、その没我的忠誠が背後に有する矛盾や意味を、すでに多くの先行研究が指摘してきた。本研究の成果はこうした知見の蓄積に連なるものだが、この問題を凝縮する局面として、最終的には主君への「諫言」に着目したことにより、「忠誠」の具体的な機微に即しつつその倫理的本質に迫ろうとし得た点で、新たな意義を有している。これを今後、「誠実」とは何かという視点から、同時代の諸思想に対する分析としても開いていくことが出来れば、ひいてはより広く日本社会にとっての倫理を模索する営みにも、資するものと期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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