研究課題/領域番号 |
20K00129
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
|
研究機関 | 白百合女子大学 (2021-2023) 鹿児島大学 (2020) |
研究代表者 |
二村 淳子 白百合女子大学, 文学部, 准教授 (20782452)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ポストジャポニスム / インドシナ美術学校 / 関口俊吾 / 仏印 / 従軍画家 / グエン・ヴァン・ト / ハノイ職業学校 / 植民地と工藝 |
研究成果の概要 |
本研究は、フランスで生まれた「ジャポニスム」を、日本とフランスという二国間の往来からではなく、ベトナムをそこに加えて三点測量をしたものである。具体的には、フランスによる日本の美学と芸術の拡散、ベトナムによるその受容および展開、それに対する日本の反応を資料によって確認した。インドシナのフランス美術行政は、フランス本国の工藝学校や職業学校において、日本の装飾美術をお手本とし、日本から教師を招き、「日本風」の藝術教育を試みていたのである。従来はベトナムになかった技術・構図・主題・技術が受容・展開されていた経緯が確認できた。
|
自由記述の分野 |
東アジア美術史、比較芸術論
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、「ジャポニスム」は「19世紀後半に西洋で流行した日本趣味」と定義されており、場所も時代も限定されて使用されることが多かった。本研究は、こうした枠(時代と空間)を広げ、日本趣味と日本装飾の伝播を「ポストジャポニスム」としてとらえようとするものである。また、これまでほとんど研究が進んでいなかった仏印進駐時代の美術交渉の解明に寄与したと考える。当研究の成果は、ジャポニスムを新たに位置づけなおす契機を与え、また、東アジアにおける「美術」の生成の解明に寄与するものである。
|