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2023 年度 実績報告書

ベトナム音楽「ボレロ」再興にみる言語的アイデンティティ

研究課題

研究課題/領域番号 20K00142
研究機関立命館アジア太平洋大学

研究代表者

田原 洋樹  立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (60331138)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードベトナム語 / ボレロ / 継承語
研究実績の概要

1.最終年度の2023年度には、カルフォルニア南部に居住するベトナム系住民たちがカリフォルニア州立大学内で主催した国際会議において基調講演を行った。これは、アメリカ移住第1世代が次々に世を去り、第3世代や第4世代に対してベトナム語をいかに継承していくのか、いわゆる継承語としてのベトナム語教育に関する問題と、ベトナム固有文化の定着を論じる国際会議であった。研究代表者は「異郷のベトナム語」と題する基調講演を提供し、この中で、本件研究課題であるボレロ音楽の魅力や学術的価値を語った。約300人の聴衆との質疑応答は1時間に及んだ。ボレロとの関係で、旧南ベトナムのベトナム語表現をどのように教育・継承していくべきか、また、本国の言語動態とカリフォルニアを主とする在外ベトナム系住民コミュニティ内のベトナム語の関係の捉え方など、まさに研究の「ど真ん中」を射抜くような質問が続き、これらに対してこの間の研究で得た知見を回答として論じることができた。
2.研究期間全体を振り返れば、新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、物理的な移動が制限されてしまい、当初計画をそのまま執行することはできなかった。また、研究対象としていた音楽家や歌手がウイルス感染で死去したのも衝撃であった。一方、逆境を跳ね返すように、カリフォルニア州立大学を拠点として在外ベトナム人子女に対するベトナム語およびベトナム語研究に関する研究会が毎年オンライン開催されるようになり、研究代表者は基調講演者として毎年参加し、ベトナム語で講演する機会を得た。なお、この行動に対して、カリフォルニア州選出の上院議員から表彰状を受けている。
3.今後は研究期間内で得た知見を踏まえて、新しいベトナム語学書の出版と辞書改訂を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Day va hoc tieng Viet tren mien dat xa la2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroki TAHARA
    • 学会等名
      Hoi thao quoc te su pham Viet Ngu
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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