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2020 年度 実施状況報告書

近世ヨーロッパ美術における入浴-象徴・行為・場

研究課題

研究課題/領域番号 20K00172
研究機関金沢美術工芸大学

研究代表者

保井 亜弓  金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (30275086)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード入浴 / 湯治 / 近世ヨーロッパ / 裸体表現
研究実績の概要

昨年度は、国内外での新型コロナ感染拡大のため、勤務校では海外出張が禁止となり、当初計画していた海外調査は断念せざるを得なかった。そのため、研究はほぼすでに収集していた文献の読解と画像収集を中心に進めた。
この研究にあたり、本研究の範疇を超えるものの、古今東西を問わず人類の入浴の歴史を概観しておく必要があると考えいたたため、これまでも日本の入浴の歴史などの文献をある程度収集していた。あくまでも西洋を中心としながら、比較研究する意義はある思っている。
そのプロローグとして、本学紀要に西洋の入浴の歴史をまとめた。元々の構想では、ここに加えて美術における主題とその作例を入れるはずであったが、時間の制約から第一部の歴史編のみを出すこととした。
昨年度も大学院の授業において、このテーマを取り上げたが、学生の発表の中に映画を取り上げたものがあり、これまでもアニメなどサブカルチャーを取り上げた学生がいたか、今回は非常に興味深かった。たとえば小津の作品と是枝の作品との比較などである。これも本研究の範疇を超えるものではあるが、映画における入浴場面を見ることで、それが物語の展開や人間関係の変化を視聴者に与える効果を見てみることは、時間的な流れを表しにくい美術(絵画、彫刻)とは異なった視点を得ることができるのではないか、という可能性を感じた。本研究の発展形として今後の課題として考えていきたいと思っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国内外での新型コロナ感染拡大のため、勤務校では海外出張が禁止となり、当初計画していた海外調査は断念せざるを得なかったため。

今後の研究の推進方策

今年度中にできれば海外調査を行いたいが、新型コロナ感染拡大状況がどのようになっていくのか、現状でわからない。そこで、やはり文献の収集および読解、図像の収集が主になっていくであろう。

次年度使用額が生じた理由

国内外のコロナ感染拡大のため、勤務校で海外出張が禁止となったため。今年度は、できれば年度末にでも、海外出張を行いたい。今後の状況を見て、それが無理であると判断した場合は、文献および画像の収集に経費を使いたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 西洋入浴考(上)2021

    • 著者名/発表者名
      保井亜弓
    • 雑誌名

      金沢美術工芸大学紀要

      巻: 65 ページ: 31、40

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] アダム・バルチュー版画史家として、あるいは版画家としてー2021

    • 著者名/発表者名
      保井亜弓
    • 雑誌名

      言語文化

      巻: 38 ページ: 108、125

    • オープンアクセス
  • [学会発表] アダム・バルチュー版画史家として、あるいは版画家としてー2021

    • 著者名/発表者名
      保井亜弓
    • 学会等名
      「歴史の中の美術―最終講義に代えての小講演集」
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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