3年間を通じて次の3点を行った①伊藤若冲作品の画賛の読解。禅文化および美術史研究者、学生からなる研究会を初年度の9月を初回として原則月1回、総計31回オンラインで実施した。その成果に基づく書籍の2023年度中の刊行を予定している。②若冲に関わった禅僧資料の探索。近畿圏の市町村史等の資料を探ったが十分にはできていない。ただし、3年目にコロナ禍の状況変化により、実作品の調査撮影を相当進めることができ、若冲作品の造形的特徴への理解、作品附属情報の収集、禅僧賛の書体や印章の確認等において進展があった。③若手研究者の漢詩文賛読解能力の養成は研究会および書籍準備によって一定の成果をあげた。
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