本研究はコロナ禍と時期が重なり、研究計画を変更しながら進める事となったが、研究機関を通じて複数の展覧会を実施し、研究成果の公開に努める事ができた。海外への渡航が難しい状況の中、国内での研究活動の一環としては、復元、複製の技術に着目し、文化財の模刻を通じた新たな知見を公開することを目的とする「仏像工学~追体験と新解釈」を開催した。また、国外へ渡航できない状況の中、展示するものだけを輸送し、現地スタッフとのオンラインでの打ち合わせを重ね、ヨーロッパ最大のアジア美術コレクションを収蔵するフランス国立ギメ東洋美術館での数理模型を題材とする展覧会を実施した事は大きな成果でもある。
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