研究課題/領域番号 |
20K00253
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研究機関 | 秋田公立美術大学 |
研究代表者 |
萩原 健一 秋田公立美術大学, 大学院, 准教授 (30512628)
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研究分担者 |
飛谷 謙介 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (50597333)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 映像表現 / カメラワーク / メディア教育 / 教材開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、課題1「ツールの開発」カメラの操作を記録・再現する学習機能をもった三脚雲台の開発と、課題2「ツールを用いた授業づくり」教育現場での活用を目標とした授業プログラムおよびワークショップ開発の2つの課題に取り組んでいる。2022年度は制作した三脚ツールとソフトウエアを用いて、主に中学校/高校の中等教育の授業を想定し模擬授業をおこなった。秋田県秋田市カレッジプラザでの高大連携授業にて高校3年生8名を対象にした授業およびレクチャー。茨城県笠間市の高校での出前授業内でのレクチャー。山口県山口市で中学生1年から3年生までの混合有志を対象にした放課後ワークショップおよびレクチャーを合計4日間開講。高知県高知市立介良中学校にて中学1年生の美術の時間割の中で授業を2日間(1日2時限)開講した。その実践の中で三脚ツールやソフトウエアの動作精度も安定向上させると共に、関係した教育委員会の職員や美術教員、図工担当教員にヒアリングをおこなった。また教育関係者のみならず商業クリエイターまたはアーティストとして活動する映像作家2名へ本研究の意義や表現ツールとしての可能性についてインタビューをおこなった。これらの授業成果の記録を編纂し、展示作品への応用や研究公開への準備を整えている。これらの授業やワークショップには研究代表者が所属する大学院の院生をファシリテーターや運営スタッフとして参加させている。ツール開発と授業運営のメンバーとして協働させることで、当該院生の技術習得や実習体験としても良い機会となっていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度までの研究でハードウエアの開発とある程度の授業実践は達成できたが、参加予定の発表会の延期や見送りがあり、成果のまとめが充分ではないため補助事業期間延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
使用するロボットアームの機種を更新し、動作環境の安定化を進めている。また山口市教育委員会,山口情報芸術センターと共同で授業展開を進めており、その成果も含めて公表する予定である。今年度は生徒を対象にした模擬授業だけではなく、美術教員の研修会等に参加し研究発表やヒアリングをおこなっていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度の緊急事態宣言によって延期または中止になった諸々の影響が最終年度の成果のまとめに影響している。購入予定物品など、必要なものは用意できているため、残高は展示や発表に係る旅費や消耗品、設営スタッフへの謝金などに使用する。
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