研究課題/領域番号 |
20K00275
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
田中 泉吏 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (90757098)
|
研究分担者 |
鈴木 大地 筑波大学, 生命環境系, 助教 (60866672)
太田 紘史 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (80726802)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 意識 / 神経生物学的自然主義 / 動物意識の誕生 / 意識の進化的起源 |
研究実績の概要 |
Phylogenetic Distribution and Trajectories of Visual Consciousness: Examining Feinberg and Mallatt’s Neurobiological Naturalism(「視覚意識の系統的な分布と軌跡:ファインバーグとマラットの神経生物学的自然主義を検討する」)と題する論文をJournal for General Philosophy of Scienceに投稿し、査読を受けて微修正をおこなった結果アクセプトされ、掲載が決定した。 また、研究実施計画通り、科学基礎論学会2021年度研究例会(オンライン開催、2021年11月14日)においてワークショップを企画・開催した。ワークショップのタイトルは「動物意識の起源:心の科学と哲学の新展開」である。研究代表者が企画・司会を担当し、研究協力者2名のほか、生物学の哲学と心の哲学の専門家をさらに一人ずつ加え、合計4人が提題とコメントをおこない、最後に学会参加者も含めて有意義な総合討論を展開することができた。 研究代表者と研究協力者に加え、上記ワークショップに参加した生物学の哲学と心の哲学の専門家一人ずつの、あわせて5人で定期的な会合をおこない、ワークショップの成果を科学基礎論学会の欧文誌Annals of the Japan Association for Philosophy of Scienceの2022年度特集号(9月号)で計画通り発表するべく、論文執筆と編集作業を進めた。一部の論文は査読を通過し、発刊に向けて作業は順調に進められた。 以上の研究実績は、進化生物学、科学哲学、心の哲学の専門家が分野の垣根を越えて協力し、意識の進化的起源という共通のテーマに取り組んだ成果として意義深いものである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初は研究代表者および研究協力者のみが計画にかかわる予定であったが、外部の協力者として、生物学の哲学と心の哲学の専門家にもチームに加わってもらうことができた。そのおかげで、科学基礎論学会2021年度研究例会(オンライン開催、2021年11月14日)におけるワークショップ「動物意識の起源:心の科学と哲学の新展開」を計画以上に充実したものにすることができた。さらに、科学基礎論学会の欧文誌Annals of the Japan Association for Philosophy of Scienceの2022年度特集号(9月号)の執筆陣にも加わってもらうことで、特集号の内容を当初の計画以上に広い領域をカバーするものとすることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
まずは計画通りに科学基礎論学会の欧文誌Annals of the Japan Association for Philosophy of Scienceの2022年度特集号(9月号)発刊に向けて、論文執筆と編集の作業を続けていく。7月末にはすべての原稿を揃えて入稿する予定である。 次に、本研究の成果を一般向けに発信する著作の執筆を進め、今年度中には出版する予定である。
|