研究課題/領域番号 |
20K00336
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田村 隆 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70432896)
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研究分担者 |
折茂 克哉 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (30376579)
高山 みさと (丹羽みさと) 立教大学, 江戸川乱歩記念大衆文化研究センター, 助教 (90581439)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 狩野亨吉 / 第一高等学校 / 駒場図書館 / データベース / 腸チフス / EAA |
研究実績の概要 |
本研究課題においては、東京大学駒場図書館の貴重書庫における狩野亨吉文書の調査や、学外諸機関におけるシンポジウム等を計画していた。しかし、昨年度は新型コロナウィルスの感染拡大により、それらの全てを中止せざるを得ず、オンラインで実施可能な調査に切り替えた。昨年度の研究計画と進捗については、Zoomを用いてメンバー全員で二度ほど打ち合わせを行った。主な研究実績は以下の三点である。 まず、デジタル公開について。この科研では狩野亨吉文書のデジタル公開を目指しているが、これまでの調査の成果をふまえ、「東京大学駒場図書館所蔵狩野亨吉文書」の「第一高等学校関係文書・清国留学生関係文書」として、令和2年10月13日に資料の画像をIIIF規格で公開した。第二に、第71回駒場祭(令和2年11月21~23日)において、「旧制第一高等学校と感染症」というスライド展示を行った。これは、研究協力者の川下俊文・鶴田奈月と研究代表者の田村隆の三人で制作したものである。第三に、令和3年3月17日にオンラインで開催されたEAA(東京大学東アジア藝文書院)国際シンポジウム「一高中国人留学生と101号館の歴史」において、研究代表者の田村隆が「狩野亨吉文書の清国留学生関係資料」と題して口頭発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述したように、本研究課題においては、東京大学駒場図書館の貴重書庫における狩野亨吉文書の調査や、学外諸機関におけるシンポジウム等を計画していた。しかし、昨年度は新型コロナウィルスの感染拡大により、それらの全てを中止せざるを得ず、オンラインで実施可能な調査に切り替えた。その点において研究の遅れが認められる。 ただし、Zoomやクラウドサービスなどを用いて、オンラインでの調査や原稿執筆などに積極的に取り組んだ。その意味では、当初想定していなかった方面での進捗が大いにあった。
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今後の研究の推進方策 |
狩野亨吉文書のデジタル公開は、昨年度のうちに「第一高等学校文書」と「清国留学生関係文書」を東京大学附属図書館のホームページから公開した。今年度中には第2期として「日記」を公開する予定である。これは、狩野が第五高等学校・第一高等学校・京都帝国大学に勤務していた頃の校務日誌の性格が強い日記資料である。 感染症の今後の状況により、現物調査やシンポジウム開催等についても慎重に判断してゆく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題においては、東京大学駒場図書館の貴重書庫における狩野亨吉文書の調査や、学外諸機関におけるシンポジウム等を計画していた。しかし、昨年度は新型コロナウィルスの感染拡大により、それらの全てを中止せざるを得ず、オンラインで実施可能な調査に切り替えた。次年度使用額の発生はその事情によるものである。
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