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2022 年度 実績報告書

「嵯峨本願寺資料」に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00354
研究機関立命館大学

研究代表者

川崎 佐知子  立命館大学, 文学部, 教授 (00536120)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード東本願寺 / 近衞家 / 渉成園 / 源氏物語 / 公家 / 京都
研究実績の概要

研究最終年度にあたる2022年度は、2021年度までの成果に基づき、東本願寺を近世京都の文学・文化史に位置づけることを目標とした。江戸時代の東本願寺に関わる文学活動の特色を把握するため、「嵯峨本願寺資料」のうち、『渉成園十三詠詩』『源氏物語』などの調査を実施した。調査機関は宗教法人本願寺(京都市右京区)で、2022年6月1日、同7月8日、同10月19日、2023年3月17日におこなった。東本願寺門跡はとくに公家の近衞家との関わりが深いことから、研究会を主宰し、公家の和歌と漢学に関する研究を進めた。研究会は、2022年5月26日、同6月23日、同7月14日、同8月10日、同9月15日に開催した。開催場所は立命館大学衣笠キャンパス(京都市北区)でZOOMを併用し、海外の研究者も参加した。成果として、川崎佐知子(単著)「立命館大学図書館蔵『三十番歌合』をめぐって」(『論究日本文学』第117号 2022年12月)、「近衞家の漢学」研究会(研究代表、川崎佐知子)(共著)「『桂芳集』抄譯註稿」(『立命館白川静記念東洋文字文化研究所紀要』第16号 2023年3月)を公表した。
研究期間全体を通じて、「嵯峨本願寺資料」計435点の書目と内容のおおよそを把握し、調査研究の土台を作った。そのうえで、個々に留意すべき主要な複数の資料にあたり、東本願寺を中心に展開された文学的営為の様相を捉えた。これまで、本山創成時の特別な事情によって、東本願寺といえば、江戸幕府との関係だけが注目される傾向にあった。しかしながら、本研究課題の遂行を通じて、東本願寺の文学活動の根幹に、京都の公家社会からの影響のあることがたしかに認められた。その証跡が、まさしく「嵯峨本願寺資料」だったのであると結論する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 『桂芳集』抄譯註稿2023

    • 著者名/発表者名
      川崎佐知子、芳村弘道、松尾肇子、中本大、黄鶯、高語莎
    • 雑誌名

      立命館白川静記念東洋文字文化研究所紀要

      巻: 16 ページ: 23ー80

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 立命館大学図書館蔵『三十番歌合』をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      川崎佐知子
    • 雑誌名

      論究日本文学

      巻: 117 ページ: 1ー23

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 『桂芳集』209番詩2022

    • 著者名/発表者名
      川崎佐知子
    • 学会等名
      第十四回「近衞家の漢学」研究会
  • [学会発表] 『桂芳集』216番詩2022

    • 著者名/発表者名
      川崎佐知子
    • 学会等名
      第十五回「近衞家の漢学」研究会
  • [学会発表] 『桂芳集』223番詩2022

    • 著者名/発表者名
      川崎佐知子
    • 学会等名
      第十六回「近衞家の漢学」研究会

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公開日: 2023-12-25  

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