研究課題/領域番号 |
20K00369
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
中野 知洋 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70372638)
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研究分担者 |
中村 みどり 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (30434351)
高橋 俊 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (10380297)
杉村 安幾子 日本女子大学, 文学部, 教授 (50334793)
城山 拓也 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60749109)
奥野 行伸 佛教大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (00868028)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 重慶 / 中華民国 / 中国国民党 |
研究実績の概要 |
2022年9月4~5日に、青島科研、湘西科研と合同で、日本女子大学において第1回研究例会を開催した。各メンバーの研究状況を持ち寄り、経過を報告した。テーマは以下の通り。今泉秀人「ミャオ族幻想――沈従文と石啓貴」、奥野行伸「路Lingと1945年」、齊藤大紀「劉漢源の旅――その湘西調査実習日記から」、城山拓也「葉浅予の中華民族認識」、杉村安幾子「徐Xu「旧神」に見るミソジニー」、高橋俊「中国文学をキャリア教育に結びつける試み」、中野徹「漣yiの海――青島の聞一多と方令孺」、中野知洋「沈従文『泥塗』とその周辺」、中村みどり「青島モダニズムと黄瀛について」。 また2023年3月3日に、これも3日件合同で、北海道大学において第2回の研究例会を実施した。北海道大学の吉開将人教授による講演会「日中戦争期の湘西における苗族の動向について」を聴講した。清末から民国期にかけて、民国学術史の成立から西南中国民族エリートの民族意識の萌芽、湘西における湘西苗族エリートの覚醒と政治活動という流れを俯瞰することができた。 コロナ対策に関する各国の政策は当該年度中も大きな変化があり、徐々に改善の兆しはあるものの、主なフィールドである中国に関しては、ビザの取得等に今なお大きなハードルがあり、再開が見通せない現状である。そこで本科研は1年間の延長を申請し、最終年度にメンバー全員によるフィールド調査を実現することを目指すが、希望がかなわない場合であっても、各メンバーにおいてそれぞれのテーマに沿った研究を遂行することとしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
重慶という中国内陸都市のフィールド調査を目指して開始した科研であったが、折悪しくコロナ禍の渡航制限と重なってしまった。現時点では、渡航制限が緩和されたものの、中国に入国する際のビザ取得等になお困難があり、直ちに調査を開始できる状況にはなっていない。期間を1年間延長して、最終年度にメンバー全員によるフィールド調査を実現することを目指すこととする。その間、各メンバーにおいてそれぞれのテーマに沿った研究を遂行することとし、万が一渡航が実現しない場合であっても成果を出せる体制を作りたい。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度であり、現地入りした上で重慶図書館、重慶市档案館等の各機関における資料調査と、国民党統治時代の政府関連施設や映画館・劇場等の遺構を調査することを期している。
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次年度使用額が生じた理由 |
渡航状況が回復せず、現地調査の再開がかなわなかったことに尽きる。2023年度は最終年度として、適正な研究費支出に努力する。
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