研究課題/領域番号 |
20K00375
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小川 利康 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70233418)
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研究分担者 |
長堀 祐造 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (40208046)
工藤 貴正 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (80205096)
秋吉 收 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (90275438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 周氏兄弟 / 魯迅 / 周作人 / 『語絲』 |
研究実績の概要 |
2020年度はコロナ禍のもとで予定していた海外出張、国際シンポジウムの開催は断念し、各自それぞれ個別に担当課題について研究を進めた。 小川利康は『語絲』刊行時における周作人の文学活動についての論考を中国語の論文にまとめて発表した。「「人的文学」的思想源脈論析──藹理斯与新村主義的影響」はロックダウン解除後に初めて発行された武漢の学術誌『長江学術』に掲載されたものである。周作人は『語絲』創刊号に「生活の芸術」を発表し、そのなかでハブロック・エリスからの影響が鮮明になったが、その淵源は五・四新文化運動期まで遡れることが明らかになった。 長堀祐造は慶應義塾大学経済学部での定年退職にあたって、慶應義塾中国文学会で「魯迅研究の回顧──わが三十三年の夢──」と題して記念講演を行うなど、これまでの魯迅研究の総括を行った。 工藤貴正は愛知県立大学外国語学部の定年退職にあたって、「魯迅と厨川白村・張我軍・毛沢東との交流及び関係をめぐって」と題する最終講義を行うなど、これまでの魯迅と中国近現代文学の関係を総括する研究を行った。 秋吉收は魯迅を中心とする中国近代文学現象の研究と関連文献の調査に従事し、中国語で「芥川龍之介与魯迅」を、「成ホウ吾「詩之防禦戦」と北京星星文学社『文学週刊』―再論:魯迅『野草』と成ホウ吾」を発表した。後者は、研究担当者の「魯迅」研究に対する中国(イデオロギー的に魯迅をやや神格化)からの批判を論駁するとともに、新たな発見を提示するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた国際シンポジウムの開催準備がコロナ禍のもとで見込みが立たない状態であるため、研究の進捗に遅れが出ている。分担者ごとの研究もコロナ禍のもとでのオンデマンド授業への対応で遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
今年はコロナ禍のもとでオンラインでの開催を前提に小規模な国際シンポジウムの開催と論文集の発行を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のもとで予定していた海外への研究出張、学会出張ができなかったため。
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