研究課題/領域番号 |
20K00381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井川 眞砂 東北大学, 国際文化研究科, 名誉教授 (30104730)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 19-20世紀転換期アメリカ / マーク・トウェイン / 無削除新版『マーク・トウェイン自伝』全3巻 / ホイッティア70歳誕生祝賀スピーチ事件 / 文化ヒエラルキー / ユーモア / カーニバル / ミハイル・バフチン |
研究成果の概要 |
本研究はマーク・トウェイン晩年期研究の一環であり、トウェインがユーモアのレトリックを<笑いの武器>として活用後も、いかにそのレトリックを使い続けるかを探ろうとする。テクストには無削除新版『マーク・トウェイン自伝』全3巻、没後100年刊を選び、「ホイッティア70歳誕生祝賀スピーチ事件」を見直す70歳の著者を論じた。「単なるユーモア作家にすぎないなら、生き延びることはできない」と述べるトウェインの作家人生を振り返る批評精神、およびユーモアのレトリックの健在ぶりを読み取った。 アメリカのユーモアばかりか、ラブレーやバフチン他の著作から中世・ルネサンスの民衆文化、道化の歴史、諷刺等についても調べた。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マーク・トウェイン研究史において晩年期の研究が長らく看過されてきた結果、複雑な晩年像はなお十分な理解がなされているとは言い難い。ましてや、そのユーモアにおいてはなおさらである。 それでも21世紀初頭には、晩年期の研究成果が以前よりも出版されるようになり、中でもトウェイン自身の無削除新版『マーク・トウェイン自伝』全3巻(2010-2015)のカリフォルニア大学出版局刊行は特筆に値する。これまでその50%が未公刊であった本『自伝』によって、アメリカの国民作家トウェインの晩年期批評精神、およびそのユーモアの健在ぶりを読み取り提示できたことは、学術的な意義ばかりか社会的意義も大きいと思われる。
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