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2020 年度 実施状況報告書

アジア系アメリカ文学と国際養子:アイデンティティの葛藤とウェルビーングへの道

研究課題

研究課題/領域番号 20K00404
研究機関甲南女子大学

研究代表者

ウォント 香織 (ウォント盛香織)  甲南女子大学, 国際学部, 准教授 (30348908)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードアジア人国際養子 / アジア系アメリカ文学 / ウェルビーイング / ハーグ条約
研究実績の概要

2020年度は、科研費の交付が遅く、研究を進めることが困難な1年であったが、情報や文献収集、研究発表やネットワークの構築を、限られた時間とリソースの中で行った。
まず口頭発表として、8月には国際シンポジウム・ミックスレイスの顔身体表象:学際的研究を目指してにおいて、「白人アメリカ人家庭に育つアジア人国際養子のアイデンティティ」、9月には日本比較文化学会第42回全国大会において、「国際養子となった戦後混血児研究:母親の視点から・金子和代『エミーよ』をケーススタディに」、2021年3月にはHUMANITIES EDUCATION AND RESEARCH ASSOCIATION Cultural Divides: Bridging Gaps and Making Connections Conferenceにおいて、"Transnational Adoptees: Struggles for Connections in Cynthia Kadohata's Half a World Away"を発表した。
口頭発表を基に、2020年12月には、学会誌AALA Journal No.20に、文献解題として「国際養子という希望の子どもたち:Cynthia Kadohata's Half a World Away」(査読無し)が掲載された。また、2021年1月には学会誌『比較文化研究』No.142に、「国際養子となった戦後混血児研究:母親の視点から」(査読あり)が掲載された。
カンボジア在住の研究者から、カンボジアの国際養子あっせん機関に、新型コロナウイルス収束後、訪問してはどうかと招待を受けた。
以上のように、アメリカに渡るアジア人国際養子に関する情報や文献収集、ネットワーク構築、研究成果を十分ではないもののあげることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は、新型コロナウイルスのため、4月に科研費の内定が出たものの、科研費そのものの交付は10月と遅く、購入を希望していた文学作品などを購入することができず、文学作品の読み込みの点で、なかなか思うように研究を進められなかった。2021年度はこの点はクリアされると想定し、昨年収集できなかった文学作品の収集、作品の読み込みを中心的に行いたい。
先行研究の論文を、アメリカで収集予定であったが、こちらも渡米がかなわずできなかった。2021年度も渡米が困難な場合、論文収集は、できる限り、オンラインリソースで収集していこうと考えている。

今後の研究の推進方策

2021年度の研究推進方策として、まずはなによりもアジア人国際養子に関する文学作品をできるだけ多く見つけ、収集し、読み込んでいく作業を行う。先行研究論文も、アメリカでの収集は難しいであろうから、オンラインでできるだけ探索、収集し、読み込んでいく。また、国際養子に関するデータの収集や、関連する法律条文なども読み込んでいく。こうした作業を通じて、アジア人国際養子に関する知見を深め、論文や口頭発表という形で、研究成果を2020年度以上に作り上げていきたい。

次年度使用額が生じた理由

科研費の交付が2020年度は10月と大変遅く、かつ新型コロナウイルスのため海外渡航ができなかったため、当初の予算執行が予定通り行うことができなかったため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 国際養子となった戦後混血児研究ー母親の視点からー2021

    • 著者名/発表者名
      ウォント盛香織
    • 雑誌名

      比較文化研究

      巻: 142 ページ: 89-99

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 国際養子という希望の子どもたち:Cynthia Kadohata, Half a World Away2020

    • 著者名/発表者名
      ウォント盛香織
    • 雑誌名

      AALA Journal

      巻: 26 ページ: 76-79

  • [学会発表] Transnational Adoptees' Struggles for Connections in Cynthia Kadohata's Half a World Away2021

    • 著者名/発表者名
      Kaori Mori Want
    • 学会等名
      HUMANITIES EDUCATION AND RESEARCH ASSOCIATION Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 白人アメリカ人家庭に育つアジア人国際養子のアイデンティティ2020

    • 著者名/発表者名
      ウォント盛香織
    • 学会等名
      国際シンポジウム ミックスレイスの顔身体表象:学際的研究を目指して
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 国際養子となった戦後混血児研究:母親の視点から・金子和代『エミーよ』をケーススタディに2020

    • 著者名/発表者名
      ウォント盛香織
    • 学会等名
      日本比較文化学会第42回全国大会

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公開日: 2021-12-27  

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