研究課題/領域番号 |
20K00404
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
ウォント 香織 (ウォント盛香織) 甲南女子大学, 国際学部, 教授 (30348908)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | アジア人国際養子 / アジア系アメリカ文学 / ウェルビーイング / ハーグ条約 / ジェンダー / 親子関係 |
研究実績の概要 |
2022年度も、アジア人国際養子を扱った文学作品の分析や、歴史的背景を調査した結果を積極的に国際・国内学会、学術論文で発表した。 口頭発表としては、「フィリップ・クレイの死とハーグ国際養子条約の問題点に関する考察」を2022年5月に日本比較文化学会第44回全国大会で発表した。 「Changing Family Landscape in the US: Adoption, Parenting, and New Family Making 」を2022年5月に、10th International Conference on Modern Approach in Humanitiesで発表した。 共同研究としては、2022年11月には東亜大学ジェンダーアフェクト研究所研究員でアジア人国際養子研究をしている金利真先生と韓日合同学術研究会「アジア人国際養子研究の最前線―韓国と日本をケーススタディにー」を実施し、研究者だけでなく、学生にも公開した。 出版としては、2023年1月には昨年国際学会で発表した論文「 On Transnational Asian Adoptees’Self-Determination for Cultural Identification」が、国際学術誌Journal of Advanced Research in Social Sciences 6(1):27-33に掲載された。(file:///C:/Users/kaorimw/Downloads/On_Asian_Transnational_Adoptees_Self-Determinatio.pdf) 2022年8月にはアメリカのClark University Goddard Libraryで研究機会を頂き、アジア人国際養子に関するリサーチが大いに進んだ。当大学のアジア系アメリカ文学研究者であるBetsy Huang教授にお話しを伺うこともできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は初年度から計画していたものの、新型コロナウイルスのためできなかったアメリカでの調査がようやくでき、大量の資料を得ることができた。アメリカの調査で、国内では見つけることができなかったアジア人国際養子による文学作品や当事者団体などを多数見つけることができた。調査だけでなく、国際・国内学会での口頭発表、国際学術誌での論文発表、さらに共同研究も進めることができた。以上のことから、研究に弾みがつき、順調に研究を推進できた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度も継続してアジア人国際養子を扱った作品ならびに、研究論文を読み進めていく。これまでの研究で、アジア人国際養子に関する当事者や研究者の争点がある程度まとめられる状態になっているので、アジア系アメリカ文学におけるアジア人国際養子の特異性、その位置性に関する理論化に今年度は着手したい。また研究結果の一部をを10月に開催予定の台湾での国際学会で発表予定であるので、論文を作成していく。アメリカでの研究も行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年3月にエジプトでの国際学会に招待され、アジア人国際養子に関する論文を発表予定であったが、公務で参加できなかったため次年度使用額が生じた。
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