研究課題/領域番号 |
20K00414
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
滝川 睦 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90179573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 近代初期英国演劇 / ホスピタリティー / シェイクスピア / パストラル / カントリーハウス・ポエム / コンダクト・リテラチャー / 近代初期英国における社会的・経済的変動 / 近代初期英国における食文化 |
研究実績の概要 |
令和4年度に実施した研究の成果は(1)前年度に引き続き、近代初期英国演劇におけるホスピタリティー表象の変遷を、ホスピタリティー演劇の諸相をデータベース化することをとおして解明したこと、(2)Conduct Literature for Women 1500-1640(2000)に所収されているコンダクト・リテラチャー(Juan Luis VivesのInstruction of a Christen Woman (1541)やThomas ElyotのThe Defence of Good Women (1545)など)におけるホスピタリティー表象に関する研究、(3)Robert Herrickの"Happiness to Hospitality, Or a Hearty Wish to Good House-Keeping"(1648)やAndrew Marvellの"Clarendon's House-Warming" (1667)を初めとする、近代初期英国におけるカントリーハウス・ポエムにおいて表象されるホスピタリティー概念の分析、(4)近代初期英国における贈与システムとホスピタリティー概念の変遷との関連性についての分析を行った。とくに(4)に関しては、Much Ado About Nothing (1598)や Coriolanus (1608)などのシェイクスピア劇の分析に焦点を合わせて、近代初期英国演劇における喜劇・悲劇・悲喜劇などのジャンル生成と、ホスピタリティーの構成要素である贈与の成立・破綻との間に関連性があることをテクスト分析をとおして実証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウィルスの蔓延にともなって海外出張ができず、交付申請書の「研究実施計画」に記した英国図書館(the British Library)とロンドン大学附属図書館における一次資料の文献資料調査が実施できていないこと、出版予定されていた一次資料・二次資料に関する研究書の出版が遅延されていること、ウェブによって利用可能になるはずであったデータベースが海外の機関によってまだ公開されていないことによって、研究の進捗状況に影響があった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題に関する補助事業期間延長が承認されたので、これまで実施できなかった海外出張を令和5年度に行い、さらに今後出版される予定の一次資料・二次資料に関する研究書を活用して、交付申請書に記した「補助事業期間中の研究実施計画」のスケジュールにおいて実施できていなかった部分の研究を令和5年度に粛々と着実に行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度交付申請書の「補助事業期間中の研究実施計画」に記した英国図書館、ロンドン大学附属図書館における資料収集・分析のための海外出張と、国内の大学附属図書館における資料調査・分析のための国内出張がコロナウィルス感染防止のために行えなかったこと、そして購入予定であった一次・二次資料に関する研究書の出版が遅延されたことによって、次年度使用額が生じた。使用計画としては令和5年度中に上記の出張を行い、本研究課題に関する一次資料と二次資料の調査・研究を遂行する予定である。また遅延されていた研究書の出版をまってそれらを購入し、前年度までに行う予定であった研究を計画的に実践する予定である。
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