研究課題/領域番号 |
20K00444
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
齊藤 みどり 都留文科大学, 文学部, 准教授 (30759858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | カリブ文学 / ポストコロニアル文学 / 英語圏文学 / 比較文学 / 英国の移民文学 / 人種 / ジェンダー / フェミニズム |
研究実績の概要 |
本年度は、引き続きコロナ対応のために大学の業務が大幅に増加し、研究時間が思うようには取れなかった。国外での資料調査も実施することが不可能であった。しかし、2020年度に学会中止のために発表ができなかったアンドレア・レヴィ作品の論考を、2021年7月9日にzoomで開催された Society for Caribbean Studies 44th Annual Conference (webinar) という国際学会で、Reading Andrea Levy’s Fruit of the Lemon (1999)として発表した。さらに、2021年8月には、明石書店から出版された『ハーレム・ルネサンス』(松本昇監修)では、「ハーレム・ルネサンスとカリビアン・モダニズムの交差」(178-194頁)を分担執筆した。また、Reading Edwidge Danticat’s The Dew Breaker (2004) and Claire of the Sea Light (2013) が、文学・環境学会の『文学と環境』第24号、24-29頁に掲載された。 8月以降にはアンドレア・レヴィの作品、特にThe Long Song (2010)の研究に着手し、コロニアル・ロマンスとジェンダーについて調査を開始した。しかしながら10月に病気が判明し、12月に入院し手術を受けた。またコロナにも罹患したために、1月から3月には思うように研究を行うことができなかった。かろうじて国際学会で発表した内容をIn Search of Sisterhood: Reading Andrea Levy’s Fruit of the Lemonとしてまとめ、2022年3月に刊行された都留文科大学研究紀要第95集(105-113)に提出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ対応のために大学の業務が大幅に増加し、研究時間が思うようには取れなかった。国外での資料調査も実施することが不可能であった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の予定としては、2021年度にまとめきれなかったアンドレア・レヴィ作品、特にSmall Island(2004)とThe Long Song (2010)の考察を終了し、その結果を、2022年7月にzoomで開催される国際学会で発表する予定である。さらにゼイディ・スミスの作品の分析に着手し、On Beauty (2005)、F.Kafka(2008)を中心に、彼女の人種に対する考え方を分析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
病気のため入院し、手術を受けたために研究が予定通りには遂行できなかった。また、コロナのために海外での調査や資料収集が不可能であった。本年度は7月に開催される国際学会で発表する予定なので、必要な文献の調査をし、予算があれば海外の研究者と共同研究を試みたい。また、データを保存するために、余裕があればデスクトップ型のパソコンが購入できたらと思う。
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