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2022 年度 実施状況報告書

対抗文化期から遡行する冷戦期合州国表象文化(史)の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00447
研究機関尚絅学院大学

研究代表者

中山 悟視  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (40390405)

研究分担者 塚田 幸光  関西学院大学, 法学部, 教授 (40513908)
村上 東  秋田大学, 教育文化学部, 非常勤講師 (80143072)
大田 信良  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90233139)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード冷戦期 / ソフトパワー / 表象文化史 / 覇権国家 / 文化資本 / アメリカ / 対抗文化
研究実績の概要

村上による企画『冷戦とアメリカⅡ プロレタリア文学はどこへ行った(仮題)』の出版が遅れているが、この共著が今年度中に刊行される見込みである。プロレタリア期から冷戦を見直す本企画は、対抗文化期から冷戦期表象文化を見直す作業の根幹を担うものである。塚田は、『モダンの身体 マシーン・アート・メディア』(小鳥遊書房、2022年10月17日)所収の論考「国家(ネイション)と裸身(ザ・ネイキッド)-プレコード、スペクタクル、『類猿人ターザン』-」および『ヘミングウェイ研究』第22号(2022年6月)に寄稿した「戦域/劇場(シアター)のアポリアーヘミングウェイ、戦争、ジャーナリズム」により、メディア研究の立場からヘミングウェイの読み直しに注力した。さらに、 Southeast Missouri State Universityで開催されたFaulkner and Ward Conference,“Ghosts, Memory, and Trauma”(2022.10.22)で研究報告を行うなど精力的に研究活動を行っている。大田は、共著『ブライト・ヤング・ピープルと保守的モダニティ――英国モダニズムの延命』(小鳥遊書房, 2022)、および第17 回TARS 研究会シンポジウム「感受性/情動、ローカリズム/グローバリズム、そして、ロマン主義」(2022年7月16日)において、メディアとグローバリズムの観点から英米文学批評の再考を検討する論考を発表した。中山は『非日常のアメリカ文学 ポスト・コロナの地平を探る』(明石書店、2022年)に寄稿した論考、および日本アメリカ文学会第61回全国大会のシンポジアⅠ「Kurt Vonnegut生誕100年ー後期作品を再読する」(2022年10月9日)に司会・講師として参加し、対抗文化期から<冷戦>を再精査する作業をさらに前進させた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2022年度は各人がそれぞれ共著出版に参加し、概ね順調に研究を進めることができた。
村上編の『冷戦とアメリカⅡ プロレタリア文学はどこへ行った(仮題)』の編集・出版作業が遅れ、年度内の刊行ができなかったため、研究期間を延長したが、この著書出版が、本研究課題の最も重要な成果となる。

今後の研究の推進方策

村上は、『冷戦とアメリカⅡ プロレタリア文学はどこへ行った(仮題)』を年度内の早い段階でまとめる。塚田は、単著『シネマティック・ボディ アメリカ映画の身体論』(臨川書店)を年度中に刊行予定で、さらにアジア系アメリカ文学会のシンポジウム「トランスボーダーシネマ」(6月)、およびフォークナー協会のシンポジ夢夢「ノンフィクショナル・サウス」(9月)に登壇予定となっている。大田は、『東北ロマン主義研究』第10号(2023年7月刊行予定)に論考「英国ロマン主義におけるギリシアの存在の再解釈――大衆化されたモダニティのさらなるグローバル化という歴史条件」を寄稿している。中山は、ヴォネガットに関する共著企画を計画中で、さらに辻和彦氏(近畿大学)との共編でポーに関する著書(2023年度9月頃刊行予定)を出版する予定となっている。
各人が学会参加、海外出張、著書出版に携わりながら、4人がともに参加する村上編の共著出版に向けて進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

村上編の『冷戦とアメリカⅡ-プロレタリア文学はどこへ行った?』の刊行が遅れていたため、研究期間の延長を申請した。上記著書を今年度中に出版するべく進めていく。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 戦域/劇場(シアター)のアポリアーヘミングウェイ、戦争、ジャーナリズム-2022

    • 著者名/発表者名
      塚田幸光
    • 雑誌名

      ヘミングウェイ研究

      巻: 22 ページ: 83, 103

    • DOI

      10.24516/00000168

    • 査読あり
  • [学会発表] 『ライフ』・イズ・ビューティフル-マーガレット・バーク=ホワイトとニューディールの文化学-2022

    • 著者名/発表者名
      塚田幸光
    • 学会等名
      関西アメリカ文学会例会
  • [学会発表] シンメトリカル・ラビリンス―ゲイハルター『いのちの食べかた』と「食」生成の政治学―2022

    • 著者名/発表者名
      塚田幸光
    • 学会等名
      第34回エコクリティシズム研究学会大会
  • [学会発表] Ghost Unbound: Faulkner, Ward, and Capitalism2022

    • 著者名/発表者名
      Yukihiro TSUKADA
    • 学会等名
      Faulkner and Ward Conference, “Ghosts, Memory, and Trauma” (Center for Faulkner Studies)
    • 国際学会
  • [学会発表] 英国ロマン主義と大衆化されたモダニティのさらなるグローバル化2022

    • 著者名/発表者名
      大田信良
    • 学会等名
      第17 回TARS 研究会シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 事後の日常ーヴォネガットと事の終わり2022

    • 著者名/発表者名
      中山悟視
    • 学会等名
      第34回エコクリティシズム研究学会シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 後期作品におけるVonnegutとTroutーTimequakeを中心に2022

    • 著者名/発表者名
      中山悟視
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会第61回全国大会/シンポジアムⅠ
  • [図書] ブライト・ヤング・ピープルと保守的モダニティ――英国モダニズムの延命2022

    • 著者名/発表者名
      髙田英和・大道千穂・井川ちとせ・大田信良(共編著)
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      小鳥遊書房
  • [図書] モダンの身体 マシーン・アート・メディア2022

    • 著者名/発表者名
      中村嘉雄・小笠原亜衣・塚田幸光(共編著)
    • 総ページ数
      364
    • 出版者
      小鳥遊書房
  • [図書] 非日常のアメリカ文学ーポスト・コロナの地平を探る2022

    • 著者名/発表者名
      辻和彦・浜本隆三(共編著)
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2023-12-25  

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