研究課題/領域番号 |
20K00451
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐藤 元状 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (50433735)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | モダニズム / レイト・モダニズム / ブルームズベリー / ホガース・プレス / 世界文学 / 翻訳 |
研究成果の概要 |
本研究の使命は、(a)「レイト・モダニズム」の概念を同時代の時間性言説との関連の中で検証していくこと、( b)「レイト・モダニズム」の言説の歴史を検証し、その理論的な可能性の中心を探り出すこと、そして(c)「レイト・モダニズム」の歴史的プログラムの観点からブルームズベリー・グループの集合的な言説を再検証すること、の三点であった。(a)と(b)の理論的な視点と(c)の実践的な視点を交えながら、レイト・モダニズムに関する包括的な研究を行った。特筆すべき成果としては、『「ドライブ・マイ・カー」論』(共編著、慶應義塾大学出版会、2023年)が挙げられる。現代映画をモダニズムの翻訳の観点から読み解いた。
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自由記述の分野 |
英文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、(1)「レイト・モダニズム」や「長いモダニズム」などの時間性についての理論的な考察と、(2)ブルームズベリー・グループの言説についての実践的な考察の二つに大別できる。前者に関して本研究が明らかにしたのは、モダニズムの時間概念の再検証の必要性である。従来の文学史的な捉え方とは異なり、モダニズムとは、常に「遅れてやってくる」ものであり、「反復」をその原動力にしている、ということである。また後者に関して本研究が明らかにしたのは、ブルームズベリーの言説がモダニズムの翻訳空間を形作っていたということである。これらの二つの発見は、学術的にも、社会的にも大きな意義を持つ考察であろう。
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