研究課題/領域番号 |
20K00455
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
澤田 敬司 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (50247269)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 移民 / 難民 / 修復的司法 / オーストラリア / 演劇 / オペラ / スリランカ |
研究実績の概要 |
①上演プロジェクトの実行と成果の発表:劇団俳優座の全面的な協力により、デヴィッド・ウィリアムソン作『面と向かって』の上演に、翻訳者・ドラマトゥルクとして参画した。また修復的司法という本作の主題に関して、上演後のトークで修復的司法研究の第一人者である法学者・高橋則夫氏と語ったほか、プログラムの執筆、さらに、観客全員を対象にしたアンケート調査を実施した。そこで得られた知見に基づいて論文を執筆した。本論は2022年度刊行の論文集に収録され公開予定である。 劇団俳小の全面的な協力により、デヴィッド・ウィリアムソン作『リムーバリスト-引っ越し屋ー』の上演に、翻訳者として参画した。これによって得られた論考と翻訳テキストを、翻訳書・デヴィッド・ウィリアムソン『リムーバリスト-引っ越し屋ー/クラブ/デッド・ホワイト・メイルズ:女と男とシェイクスピア』として上梓した。 ②上演プロジェクトの推進:日系移民のストーリーテリング作品であるマユ・カナモリ作『ヤスキチ・ムラカミ』の早稲田大学でのリーディング上演(2022年度)に向けて、翻訳の完成と準備を進めた。スリランカ難民についてのストーリーテリング作品である、S・シャクティダラン作『カウンティング&クラッキング』の日本演出者協会・国際交流セミナーでのリーディング上演に向けて、翻訳と、演出者などとの準備会合を進めた。 ③歴史的コンテクストの解明についての成果:オーストラリア演劇の歴史的コンテクストを明らかにするため、豪州におけるオペラ上演の歴史についての論考をまとめ、論文集に寄稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
コロナ禍により中止された『ヤスキチ・ムラカミ』リーディング上演のプロジェクトを再開し、また他の上演プロジェクトも、俳優座、俳小、日本演出者協会などの全面的な協力により、進行している。さらにプロジェクトで得られた成果の公表の機会も複数もうけることができている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に実行される上演プロジェクト『ヤスキチ・ムラカミ』『闇の河』『カウンティング&クラッキング』『対話』への翻訳者・ドラマトゥルクとしての参画を進める。またそこで得られた成果も、速やかに公表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度には、本年度に中止した海外への調査のための出張を計画している。 また、自主企画による上演プロジェクトの推進・実行のために助成金を使用する。
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