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2023 年度 研究成果報告書

啓蒙時代後期における喜劇の作劇法と受容の研究―レッシングとヴァイセの比較

研究課題

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研究課題/領域番号 20K00498
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02040:ヨーロッパ文学関連
研究機関広島大学

研究代表者

小林 英起子  広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (60571065)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードゴットホルト・エフライム・レッシング / クリスチャン・フェーリクス・ヴァイセ / 啓蒙喜劇 / 作劇法 / ハンブルク演劇論 / 性格喜劇 / 感動喜劇 / 児童演劇
研究成果の概要

『ハンブルク演劇論』を理論とし、レッシングとヴァイセ喜劇の作劇法と受容を比較した。レッシング喜劇はディドロの影響を受けて性格描写が練り上げられ、劇構造が計算され緻密である。ヴァイセは徳を称え涙を誘う感動喜劇や、単純な筋で音楽も使う児童演劇を書いた。お金を巡る友情と博愛精神、神の摂理は両者に共通し、ユートピアを描く。レッシングの『ミンナ・フォン・バルンヘルム』『自由思想家』、ヴァイセの『アマーリア』『大金持ちの両親のよい子達』等である。
劇作家に俳優も協力しノイバー夫人、エクホーフ、アッカーマン等が演技の改革に奮闘した。エクホーフはヴァイセの『エフェズスの寡婦』を評価しコッツェブーも舞台化した。

自由記述の分野

ヨーロッパ文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究はドイツ啓蒙時代後期を代表するレッシングとC.F.ヴァイセの喜劇の魅力を、作劇法と同時代における受容の観点から分析した。レッシングは文学・演劇史で重視される劇作家だが、ヴァイセこそ当時の人気作家であった。数多いレッシングの草稿喜劇は周到な準備と推敲の跡を示す。ヴァイセは官吏の仕事の合間に執筆し、流行に乗った喜劇を量産して大衆の人気を博した。
レッシングには古典喜劇の高い評価が与えられている一方、ヴァイセの喜劇は忘れ去られてきた。後者も博愛精神や感傷的で感動させる喜劇や先駆的な児童演劇によって啓蒙時代の観客の心をつかんでいたことを確かめることができた。論文と翻訳書が成果の一端である。

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公開日: 2025-01-30  

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