研究課題/領域番号 |
20K00522
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
成實 朋子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40346226)
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研究分担者 |
大竹 聖美 東京純心大学, 現代文化学部, 教授 (60386795)
浅野 法子 大阪成蹊短期大学, グローバルコミュニケーション学科, 准教授 (60759306)
西山 利佳 青山学院女子短期大学, 子ども学科, 准教授 (70785526)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中国 / 台湾 / 韓国 / 日本 / 東アジア / 児童文学 / 国語教育 / 小学校教科書 |
研究実績の概要 |
グローバル化がすすんでいく中で、東アジア各地域の教育改革はすすみ、小学校国語教科書も大きく変化している。本研究においては、日本・韓国・台湾・中国の四地域の小学校国語教科書の中における児童文学の取り扱いの差異を明らかにすることによって、東アジア児童文学史を構築するための基盤作りを目的とする。 本研究は、従来の児童文学研究或いは国語教育研究の基盤に立ちながらも、それぞれの地域の中に留まるのではなく、東アジアという広い見地から検討するという点に新しさがある。また、その歴史的な変遷を、国語教科書という角度から切り込み、その背景にある地域特性もふまえながら、それぞれの地域の小学校国語教科書が時代の要請をいかに受け取り、形にしているかということを明らかにし、その成果をアジア児童文学大会等の国際大会において東アジアの研究者と共有することは、東アジア児童文学史を構築していく為の基盤となると考えている。 研究の遂行にあたっては、韓国・台湾・中国・日本それぞれの地域の児童文学を専門とする者がそれぞれに資料を収集し、各地域の特色について分析をすすめ、それぞれの成果を共有した上で、研究大会等で研究成果の発表を行っていく。2020年度においては、分担研究者とともに基礎的な研究をすすめ、研究成果を11月15日に東京純心大学で行われた日本児童文学学会第59回大会(オンライン)で「東アジアにおける国語教科書と児童文学-東アジア児童文学史の構築をめざして」と題するラウンドテーブルにおいて、研究メンバー全員による研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
資料の収集およびそれに基づく分析はおおむね順調に行えているが、その成果について話し合う機会がコロナの影響もあってなかなか持てない。研究者同士の意見交流はオンライン等を活用して何とか行えているが、直接海外の現場の視察等に赴くことが出来ないのが、遅れの最大の要因である。また2020年度はアジア児童文学大会が予定されていたが、コロナの影響もあって中止になった。そのため、2020年度に予定していた、海外での研究成果の発表および、研究視察等が行えていない現状である。
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今後の研究の推進方策 |
コロナの影響がまだまだ残るため、予定している海外での資料収集や研究視察は今年度も実施が難しいと考えられる。しかしながら、今夏には、オンラインではあるが、アジア児童文学大会(韓国・テグ)が行われるため、そこで研究成果を発表する予定である。また、今秋の日本児童文学学会においても、研究成果を発表する予定である。このように、できる範囲で研究成果をまとめ、発表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響により、当該年度に開催が予定されていたアジア児童文学学会が延期となり、申請時に予定されていた海外出張が行えなくなった。しかしアジア児童文学大会は本年度にリモートで行われることになり、国内で中継場所を借りる必要が生じたため、リモート会議に必要なものとして使用する予定である。
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