研究課題/領域番号 |
20K00528
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
生駒 夏美 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (60365525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ポストヒューマン / ディストピア / 身体 / 動物 / ジェンダー / フェミニズム / 世界文学 / 他者 |
研究実績の概要 |
2023年度はこれまでの本研究課題の成果が次々と出版された。 5月には論文 "Through the Looking Glass of Madame Butterfly: Narrative Gender Transition in the Writings of Angela Carter"がOUPのContemporary Women's Writingの特別号に掲載された。この特集号は英国の研究者と共にゲスト編集をしたものでもある。8月には論文 “Beyond the Failure of Communication with Others: Angela Carter from a Global Perspective”が Gramarye: The Journal of the Chichester Centre for Fairy Tales, Fantasy and Speculative Fictionの Summer 2023(23)号に掲載された。また12月には、拙論「未来に託す身体のメッセージ」が収録された共著『マーガレット・アトウッド『侍女の物語』を読むーフェミニスト・ディストピアを越えて』 が水声社から出版された。また、1月には本務校内での研究協力者を得て、本研究課題から発展させた編著書『リベラルアーツで学ぶポストヒューマン』を東信堂から出版できた。また2024年の夏頃にBloomsburyから出版予定のSarah Gamble他編集のAngela Carter: Looking Back/Going Forwardに論文を提出し収録が決まった他、まだ出版時期は未定であるが、Martine Hennard Dutheil編集のThe World is Made of Words’にも論文を寄稿した。期間の後半に入り、着実に成果が出ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3本の論文と一冊の編著書、一冊の学術誌特別編集号が発行され、研究の進捗は順調である。また本研究に刺激をうけた本務校内の他分野教員と、ポストヒューマンを巡る勉強会を持つことになり、それが編著書にもつながったことは、研究開始当初は予測していなかった研究成果を生んだ。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度にあたるので、夏には文献調査を行い、引き続きもう一本の編著書の完成を目指して研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
英文校正費用が見積もっていたよりも少なく済んだため。2024年度の文献調査費として使用の見込み。
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