研究課題/領域番号 |
20K00537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池上 嘉彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (90012327)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | なる / ある / 日本語 / 出来(しゅったい) / 推移 / 自発 / 非動作主 / 事態把握 |
研究成果の概要 |
本研究は「なる」という日本語動詞の生態を、それが経てきた歴史的な時空の中で検討する一方で、世界の他の言語における「なる相当動詞」の存在/非存在の確認、存在する場合は日本語の「なる」の場合といかなる生態上の異同があるかを確認することから始めた。その結果、日本語の動詞「なる」は本来<出現・出来>と<移行・推移>の両面の意味を有していたのが、現在では<移行・推移>の意味中心に変貌していること、同時に本来<出現/出来>を<自発=自然生起>として受けとめていたのが<自然=(人による)制御不能>として<推移>/<移行>を受けとめるという傾向が進んだことが確認できた。
|
自由記述の分野 |
言語学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の日本語話者にとって、「なる」という動詞はごく身近な存在である。「大きくなる」、「暖かくなる」、「美しくなる」など<状態の変化>を表示するのがその基本的な用法と誰しもが感じる一方、「結婚することになりました」などと非日本語話者なら<強制>と読み取るような場合とか、「こちらがご注文の品になります」といったぎこちない言い回しなど、第三者的な立場で見ると<奇妙>としか聞こえないような表現に至るまで、必要以上と思えるような用法にまでも拡がっている。そのような変遷にどのような背景があるのか、日本語を遡る一方で、他の多くの言語との対比でその生態を探ろうとするものである。
|