現代びん東区方言群のデータに基づくびん東区方言群音韻史の研究を行った。「総合的研究」と研究課題名にあるように、最も低いレベルにおける微視的音韻史研究、その対極にあるびん語音韻史全体を視野に入れた巨視的音韻史研究、地方韻書を駆使した研究、語彙史と音韻史の融合を目指した身体名称語の歴史的研究などを行った。当初の予定では、浙江省慈溪市に分布する「燕話」の調査を実施することになっていたが、諸般の事情から実施することができなかった。また、研究期間内に著書『びん東区音韻史研究』の初稿を完成させることができなかったことを遺憾とする。
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