| 研究課題/領域番号 |
20K00565
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
渡邊 淳也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20349210)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | モダリティ / フランス語 / ロマンス諸語 / 日本語 |
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| 研究実績の概要 |
２０２１年度は研究計画の２年目にあたり、さまざまな事例研究を進めてきた。その実績はつぎのようにまとめることができる。
１/ 談話マーカーの形成に関する研究として、フランス語の発話動詞 dire をもちいた ceci dit, cela dit について、コーパスをもちいてその史的変遷を跡づけるとともに、語用論化（pragmaticalisation）の研究を推進し、業績欄「論文」の１件目として公刊した。
２/ 従来フランス語学においては単純未来形や条件法の分析に用いられてきた可能世界意味論における分岐的時間の概念を、法動詞（verbes modaux）に新たに応用することにより、業績欄「論文」の２件目として公表した。なお、当該論文集の編者の2名中1名としても貢献した。
３/ ポリフォニー（polyphonie）の概念と、「言語使用の三層モデル」を応用することで、フランス語の接続法（subjonctif）の機能を解明することをこころみた。業績欄の「学会発表」の１件目に対応する。
４/ フランス語・コルシカ語の未来諸時制をコーパスにもとづいて対照する研究を推進し、とくに「推量」（conjecture）のモダリティの分析を精緻化するようつとめた。業績欄の「学会発表」の２件目に対応する。
5/ コルシカ語というあまり研究されていない言語に関する意味論的研究の基盤整備として、そもそも研究対象である形式をどのように認定するかを知るための前提となる形態論的、音韻論的な研究もおこなった。業績欄「論文」の３件目に対応する。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定どおり、口頭発表ならびに論文刊行を進めてきた。
さらに、来年度刊行予定の論文についても、すでに査読後の最終原稿を提出済みのものが１件ある。
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| 今後の研究の推進方策 |
2022年度もひきつづき、事例研究を推進したい。具体的には、つぎのようである。
1/ フランス語接続法の研究。ひきつづき、ポリフォニー（polyphonie）概念や「言語使用の三層モデル」との接続を模索したい。
2/ フランス語・コルシカ語対照研究。ユネスコの指定した絶滅危惧言語であるコルシカ語をこれまでにないほど深く研究することによって、人類の遺産である言語を保護する一助としたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染症流行のため、出張が全くできなかった。２０２２年、感染状況が改善すれば出張にも行く予定である。
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