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2022 年度 実施状況報告書

消滅の危機に瀕するヘジェン語のドキュメンテーション及び文法記述研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00580
研究機関成蹊大学

研究代表者

李 林静  成蹊大学, 法学部, 教授 (40567418)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードヘジェン語 / フィールドワーク / 記述言語学 / ツングース諸語
研究実績の概要

本研究の目的は中国黒龍江省に分布するツングース系言語であるヘジェン語を対象に、①これまでフィールド調査によって得られた資料をもとにヘジェン語の形態・統語構造を詳細に記述すること、②ヘジェン語のドキュメンテーションを行い、得られた音声・映像資料を文字化し、文法情報を付して成果を刊行することである。2022年度の研究実績は下記の通りである。
・2022年4月に、北京科技大学にて(オンライン)、「日本における中国語教育とヘジェン語研究」について講演を行った。
・2022年8月-9月、中国黒龍江省同江市にてヘジェン語のフィールドワークを実施し、最後の2人の流暢な話者より、ヘジェン語の自然談話、語りの音声・映像資料を収集した。
・2022年12月に、8月のフィールドワークに基づき、『千葉大学ユーラシア言語文化論集』24(特集 コロナ禍の海外研修・フィールドワーク)にて、「中国ゼロコロナ政策下における海外研修及びフィールドワーク」を発表した。
・上記同フィールドワークより得た音声・映像資料を文字化し、文法情報を付し、その成果である「ヘジェン語のテキストー尤文蘭氏と何淑珍氏による自然談話ー」を2023年3月に、『北方言語研究』13にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度は中国黒龍江省同江市にてヘジェン語のフィールドワークを2回実施する予定であった。2022年12月中旬まで、新型コロナ感染症の影響により、中国国内における移動は大きく制限された。ヘジェン語のフィールドワークを実施できたのは1回のみであった。ただ、その1回のフィールドワークは期待以上の成果が得られたため、2022年度の研究は大幅に遅れることなく、やや遅れていることにとどまった。

今後の研究の推進方策

2023年6月に、再度ヘジェン語のフィールドワークを実施する予定である。中国黒龍江省同江市に赴き、流暢な母語話者がわずか2名しか残っていない当該言語の音声・映像資料を収集するとともに、過去に収集した資料の話者確認も実施し、ドキュメンテーション、文法記述研究を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

理由:2022年度は中国黒龍江省同江市にてヘジェン語のフィールドワークを2回実施する予定であったが、新型コロナ感染症の影響により1回のみ実施できたため、次年度使用額が生じた。
使用計画:2023年6月に、黒龍江省同江市にてヘジェン語のフィールドワークを実施し、研究費を執行する予定である。また、一般言語学理論、少数民族言語・文化研究関連書籍を購入する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ヘジェン語テキスト(21) : 何淑珍氏、尤文蘭氏による自然談話2023

    • 著者名/発表者名
      李林静
    • 雑誌名

      北方言語研究

      巻: 13 ページ: 257-281

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中国ゼロコロナ政策下における海外研修及びフィールドワーク2022

    • 著者名/発表者名
      李林静
    • 雑誌名

      千葉大学ユーラシア言語文化論集

      巻: 24 ページ: 125-176

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 日本における中国語教育とヘジェン語研究2022

    • 著者名/発表者名
      李林静
    • 学会等名
      北京科技大学「世界人文の道名師講壇第299講」
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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