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2022 年度 実施状況報告書

前三千年紀楔形文字言語の比較研究―イラク・イラン出土の新資料を用いて

研究課題

研究課題/領域番号 20K00588
研究機関同志社大学

研究代表者

森 若葉  同志社大学, 研究開発推進機構, 共同研究員 (80419457)

研究分担者 前川 和也  国士舘大学, イラク古代文化研究所, 研究員 (60027547)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードシュメール語 / 楔形文字 / エラム語 / アンシャン(マルヤン) / 粘土板 / アッカド語
研究実績の概要

科研費標題にかんし、イラク、イランで出土した未公刊の粘土板について、紀元前三千年紀前半初期王朝期のシュメール語、紀元前二千年紀のエラム語のものを中心に研究をおこなった。
本研究申請時に、予定していたイランでの現地調査は、昨年に続きコロナの状況等により実施できなかったが、紀元前二千年紀のエラム語資料については、過去の調査で撮影した写真や3D資料をもとに研究を進めている。そのエラム語粘土板の内容や翻字について、研究分担者の京都大学名誉教授の前川和也氏ほかの共同研究者とともに、マルヤン文書研究会を2022年8月28-30日、2023 3月3-5日に京都において開催し、検討をおこなった。
イラクのウムアルアカリブ出土のシュメール初期王朝期粘土板については、研究分担者の前川和也氏と、毎週、粘土板の手写コピー作成、翻字、翻訳作業を進めている。写真が不鮮明な箇所については、日本=イラクの往来が難しいため、国士舘大学の小口和美教授を通じて、イラク・バビロン大学の共同研究者ハイダル・オライビ氏にあらたに写真の撮影を、依頼し、送付してもらった。
研究成果の発表にかんしては、昨年度末に公刊した京都大学総合博物館所蔵のウル第三王朝期のシュメール語粘土板、古バビロニア期のアッカド語粘土板について、日本語と英語で、口頭発表をおこなった。また、シュメール語文法やシュメールウル第三王朝期のシュメール語粘土板資料の押印についても発表をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナの影響で、予定していた調査や研究発表を行うことができなかったため。
イラン国立博物館のアンシャン資料やイラクのウムアルアカリブ資料については、渡航ができず、現地で資料の確認がおこなえい状況にある。かわりに、過去の現地調査での写真などの資料、現地の共同研究者に依頼したあらたな写真をもとに。過去の関連資料の調査により重点をおいて研究を進めている。

今後の研究の推進方策

昨年度からオンラインでできうるかぎり調査をすすめる方向に方針を変更した。現在手元にある資料をもとに、必要に応じ、現地の研究者に協力を仰ぎ、すでに出版されている研究資料を参考資料を利用しながら調査を継続する。打ち合わせのほかに、資料内容の検討についての国内で研究会をおこなうほか、海外の研究者とはオンラインで研究会や打ち合わせを続ける予定である。

次年度使用額が生じた理由

海外での調査や研究発表の費用が支出されなかったことが大きい。また、本人および研究協力者の国内旅費の支出も想定より少なかったため。
海外での調査に代えて、国内での未公刊資料の調査を行う。国内調査は共同研究者とともに短期間に分けて複数回計画されている。次年度は研究協力者の国内出張も行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Sumerian Tablets of Kyoto University Museum2023

    • 著者名/発表者名
      Wakaha Mori
    • 学会等名
      The 25th Assyriological Workshop
  • [学会発表] ウル第三王朝期粘土板の押印について2022

    • 著者名/発表者名
      森 若葉
    • 学会等名
      第65回シュメール研究会
  • [学会発表] 総合博物館所蔵 楔形文字粘土板文書について2022

    • 著者名/発表者名
      森 若葉・山本 孟
    • 学会等名
      第119回京都大学総合博物館セミナー
  • [学会発表] シュメール語概説2022

    • 著者名/発表者名
      森 若葉
    • 学会等名
      第4回楔形文字文書研究会

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公開日: 2023-12-25  

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