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2021 年度 実施状況報告書

言語と音楽のインターフェイスの立場から、韓国3方言のプロソディーを探る

研究課題

研究課題/領域番号 20K00602
研究機関金沢大学

研究代表者

斉木 麻利子  金沢大学, 国際機構, 教授 (00195968)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード韓国語 / ソウル方言 / 慶尚南道方言 / 全羅南道方言 / プロソディー / 伝統音楽
研究実績の概要

本研究は,「言語と音楽のインターフェイス」という立場から,多様な言語文化圏の伝統音楽,中でも「となえうた(Chant)」と「わらべうた(Children’s Play Song)」の形式を分析することにより,新たな言語類型を提案することを究極の目的とする。 また,本研究はその一環として実施するものであり,韓国語の3方言,すなわち,「ソウル方言」,「慶尚南道方言」,「全羅南道方言」を対象言語とし,これらの言語圏に観察される「となえうた」中,特に「呼びかけチャント(Vocative Chant)」の形式分析を基に,3方言のプロソディーを明らかにしようと試みるものである。
本研究2年目の2021年度の目標は,2020年度の研究の遅れを取り戻すこと(2021年度は,「ソウル方言」と「慶尚南道方言」に関する過去の調査結果をレビューするのみに留まった),文献資料収集の収集を継続しながら「慶尚南道方言」の韻律的変化とその要因を探ること,また,韓国全羅南道に赴き,「呼びかけチャント」の音声データをネイティブ・スピーカーより収集することであった。
しかしながら,2021年度も前年度と同様に新型コロナウイルス状況下にあり,出入国のみならず,現地での滞在についても見通しが立たず,全羅南道での調査を行うことができなかった。また,文献収集も遅延し,2021年度の研究内容としては,「ソウル方言」と「慶尚南道方言」の過去の調査結果の再確認作業を行うのみとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初の研究計画では,2021年度には, (i)文献資料収集と調査・分析を継続しながら,過去数十年間における「慶尚南道方言」の韻律的変化とその要因を探ること,また,(ii)韓国全羅南道木浦市にて,「全羅南道方言」のネイティブ・スピーカーよりVCの音声データ収集を行い,この方言における「呼びかけチャント」の形式を精査すること,の2点を予定していた。 しかし,前年度に引き続き新型コロナウイルスの状況変化を見通せず,当該年度には,本研究にとって肝心な(ii)の調査を実施することができなかった。

今後の研究の推進方策

本研究には,韓国全羅南道において「全羅南道方言」のネイティブ・スピーカーから「呼びかけチャント」の音声データ収集を行い,その形式を精査することが欠かせない。また,先の2年度間における研究の進捗に大きく遅れが生じており,これを取り戻す必要もある。
2022年度には,新型コロナウイルスの状況も改善しつつあることを踏まえ,データ収集,分析を大きなタスクとして目標に掲げ,研究の総括を目指す。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額(B-A)である800,000円が生じた理由は,2020年度と同様に、新型コロナウイルスの状況下において,研究環境に制約が生じたこと等によるものである。 この経費は,前年度までの作業の遅れを取り戻しつつ、本研究の最終年度に計画した作業を実施するための経費として使用したい。

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公開日: 2022-12-28  

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