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2023 年度 実施状況報告書

言語と音楽のインターフェイスの立場から、韓国3方言のプロソディーを探る

研究課題

研究課題/領域番号 20K00602
研究機関金沢大学

研究代表者

斉木 麻利子  金沢大学, 国際機構, 教授 (00195968)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード韓国語
研究実績の概要

研究従事者の究極の目的は、言語文化の中に見られる伝統音楽、特に「となえうた(Chant)」と「わらべうた(Children's Play Song)」の形式を詳しく調査し、「言語と音楽のインターフェイス」という視点から新たな言語の類型を提案することにある。また本研究はその一環として行われ、韓国語の「ソウル方言」、「慶尚南道方言」、「全羅南道方言」を対象とするものである。具体的には、本研究では「となえうた」の中でも特に「呼びかけチャント(Vocative Chant)」の分析を通じ、上記韓国3方言のプロソディー(音韻的特徴)の実態を明らかにし、その成立要因を内外の言語的観点から探求する。
当初の研究計画では、研究の最終年度である2022年度に、それまで新型コロナウイルス感染症の影響で実施できなかった作業として、韓国の全羅南道にて、「全羅南道方言」のネイティブスピーカーより「呼びかけチャント」の音声データを収集することを計画した。このデータ収集は、本研究にとって必要不可欠なものであり、研究の核心部分と位置付けられるものであった。
しかし、2022年度も依然として新型コロナウイルス感染症の影響が残り、多くの要因から渡航や現地調査が困難な状況が続き、そのため、この重要なデータ収集作業を実施することができなかった。また、前年度同様に文献収集も予定通りに進行することができなかった。
このような状況の中で、研究の進捗に遅れが生じているため、研究期間を1年度延長し。2023年度には、この遅れを取り戻すことが重要課題となったが、様々な理由により、計画通りに作業をおこなうことができなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

この研究の目的は、(i)文献資料の収集と調査分析に基づき、韓国の「慶尚南道方言」における韻律的変化とその要因を明らかにすることと、(ii)韓国の全羅南道で、「全羅南道方言」のネイティブ・スピーカーから「呼びかけチャント(Vocative Chant)」の音声データを収集することである。2023年度には、新型コロナウイルス感染症の状況が改善されてきたが、大学業務との調整が難しく渡航の見通しが立たなかったこと、諸々の個人的な理由より、上記作業を実施することができなかった。

今後の研究の推進方策

この研究では、韓国の全羅南道において「全羅南道方言」のネイティブ・スピーカーから「呼びかけチャント(Vocative Chant)」の音声データを収集し、分析することが不可欠であるが、大学の組織改革に伴う業務、退職まで2024年度を残すのみであること、さらには諸々の個人的理由により、これを成し遂げられる可能性が低い。研究を廃止するか否かを含め、判断するつもりである。

次年度使用額が生じた理由

前年度と同様に、新型コロナウイルス感染症の状況は改善されているが、その影響はまだ残っていること、大学業務との調整をスムースに成し遂げることができなかったこと、またその他の様々な要因により、研究に多大なに制約が生じた。これにより、次年度の予算である1,100,000円が生じた。この経費の使用については、「今後の研究の推進方法」に記した内容を考慮しながら判断したい。

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公開日: 2024-12-25  

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