漢字文化圏における漢語の語用論的標識の発達の歴史を、日本語を中心に探究した。日中韓の共同研究の一環として、国際学術誌East Asian Pragmaticsに「其(の)実」についての論文が掲載された。また、出版社BrillによるStudies in Pragmaticsシリーズの1冊として、漢字文化圏における漢語の語用論的発達をめぐる国際共同論文集の企画が採択され、「結果」「勿論」「大体」についての研究をまとめた。さらに、日本語の「無理」の断りの反応表現の用法やプラスの意味の感嘆用法、「正直」の名詞から副詞への機能・用法の拡張を探究した。和語化に伴う配慮表現との関わりも探究した。
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