現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究の目的】本研究の目的は,仮説「Beの非定形であるbeingは動詞で,beenは助動詞で,beは文脈に応じて,動詞あるいは助動詞の時がある。」を仮定するフェイズ理論の枠組みで,2種類の助動詞倒置文(①主語と助動詞の倒置が関わる倒置文と②複数の助動詞が関わる倒置文)の基底構造と派生メカニズムに対する従来の分析の妥当性を批判的に検証し,異なる基底構造と派生メカニズムに基づく分析を提案することにある。
【研究の目的】を達成するために,【研究実施計画(令和3年度)】に基づき,以下の研究を実施した。[1]複数の助動詞が関わる倒置文(Emonds 1976, Rochemont 1978, Quirk, et al. 1985, Huddleston & Pullum 2002, Culicover & Winkler 2008, Samko 2014, LaCara 2014, Park 2017, Ramchand 2018等)の統語的・意味的特性の調査及び分析をした。[2]複数の助動詞が関わる倒置文の基底構造と派生メカニズムの解明に関わる統語的・意味的特性を抽出した。[3]令和3年度に得られた研究成果は,学術論文「2種類の倒置文」『人文社会科学論叢第11号』(弘前大学人文社会科学部)と「後置された名詞修飾辞を伴う後置文」『人文社会科学論叢12号』(弘前大学人文社会科学部)として公表した。
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