研究課題/領域番号 |
20K00665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
西山 淳子 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (90469130)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 時の副詞 / 時制 / アスペクト / 日本語 / 英語 / 直示 / 分節談話表示理論 / 尺度推意 |
研究成果の概要 |
日本語と英語の状態事象を修飾する時間・相の副詞の振る舞いを調査・分析した。現在の時の副詞nowと「いま」の直示用法に焦点を絞り、比較し、意味論・語用論分析を行った。英語の現在の時の副詞について、分節談話表示理論の枠組みを使った物語の談話における副詞の照応的用法の意味分析を修正し、直示的用法を分析した。そして、その分析を日本語に応用した。さらに、nowと日本語の「いま」の意味・解釈の違いについて観察し、その解釈の仕組みについては新グライス主義語用論から尺度推意を用いて分析した。そして、これらの副詞が時や条件の副詞節とともに現れる際の時制・相解釈への影響の違いを語用論的に分析した。
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自由記述の分野 |
言語学、英語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
時の副詞(句)の意味論研究は未だ十分ではなく、特に直示的な用法と物語時間の中の照応的な用法、あるいは、現在時制以外と共起可能な用法など、さまざまな用法を持つ日本語と英語の現在の時の副詞については、諸用法を捉える統一的な意味分析や比較研究は行われておらず、その違いは明らかにされてこなかった。先行研究では、もっぱら直示的な用法と物語過去での用法を分けて記述・分析されてきたが、本研究では、ライヘンバッハ流の参照時間を利用した時間的定義を英語のnowと日本語の「いま」の意味とし、それぞれの諸用法(直示用法・物語過去の照応的用法・単純過去形文との共起)における言語間の違いを語用論的に説明した。
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