行為指示文とはー文で成り立つわけではなくしばしば他の行為指示文と共起する。本研究では、英語の15の間接行為指示文が談話の中でどの行為指示文と共起しやすいのかを明らかにした。具体的には、(i)英語の多くの間接行為指示文にとってもっとも使用頻度が高いパートナー構文は命令文であり、(ii)命令文に次いで使用頻度が高いパートナー構文は同一か同系統の構文であり、(iii)平叙文の間接行為指示文は疑問文のそれより命令文の共起頻度が高いこと、が判明した。本研究は行為指示文の談話構造の新しい研究法を提供していることにより発話行為研究に関心を持つ幅広い分野の研究者に大きな価値を持つものとなろう。
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